前回は、「美肌を引き寄せる食事」をお話させていただきました。
今回は『ダイエットに関連した食材』に関してみていこうと思います。
【ダイエットに関連した食材】
≪太りそうで太らない食材≫
いきなりで申し訳ないのですが、ダイエットするからと言って、何でもかんでも制限するのは辛いですよね。
ですので、ここで「太りそうで太らない」みんな大好きな食材を紹介させていただきますね。
- チョコレート
痩せている人の方が、1日あたりのチョコレートの摂取量が多かったことがわかっています。
ウエストサイズについても、チョコレートを食べている人の方が平均で2cmほど細かったとの報告もあります。
ですが、「どんな種類のチョコレートを食べるか」が重要になってきますので、そこは注意が必要です。
糖分たっぷりのミルクチョコレートではなく、カカオ86%などのブラックチョコレートを食べるようにしてくださいね。
- チーズ
チーズには腸内環境を整えてくれる効果と、脂により食欲に対する満足度を高めてくれる効果があります。
ある報告では、チーズを多く含む食事を食べていたグループは、短鎖脂肪酸が増加する傾向があることがわかりました。
この短鎖脂肪酸には、腸内環境を整え、体を元気にする働きがあります。
チーズを食べることが腸内環境の改善に繋がり、体の炎症や老化を防いでくれたり、満腹度を高めることで食べ過ぎを防いでくれたりしているわけですね。
- 全卵
タンパク質を摂取したことで満腹感を感じるため、1日のカロリー摂取量が自然と減ります。
≪軽い筋トレでも体型を保てる食材≫
フィッシュオイルを摂取することで、筋肉の減少を防ぐことができるのだそう。
フィッシュオイルとは、名前の通り「魚の油」を指します。
青魚などから採取される油のことで、EPAやDHAなどの脂肪酸が含まれています。
そんなフィッシュオイルは、脂肪を燃やしやすい体にしてくれるだけでなく、筋肉の分解スピードを落とす作用があるため、筋肉が落ちづらくなるんだとか。
この効果は筋トレをしている人にとっては大変ありがたいですよね。
フィッシュオイルにより、筋肉の合成が活性化され、筋トレの効果が上がるだけでなく、糖代謝が改善されるため体脂肪も燃えやすくなり、おまけに筋肉を分解する速度が下がるため筋肉も保てるようになります。
できればサプリなどから摂取するのではなく、魚そのものから摂取しましょう。
≪豆類はダイエットの味方≫
豆類の摂取量の増加と(1週間あたり3-4サービングにする[豆類の1サービングは約2オンス(約57グラム)])、体重減少および減らした体重の維持とのあいだに正の相関関係があるとする研究も存在します。
豆類はダイエットの味方ですね。
僕もほぼ毎日、納豆・豆腐・味噌は摂取しています。
≪揚げ物・脂身をなかったことにする飲み物≫
脂肪吸収に関して、われわれの味方になってくれる飲み物をここで2つ紹介します。
➀コーヒー
➁ウーロン茶
まずは、コーヒーから。
みなさん揚げ物好きですよね?僕も大好きです。
ですが、コロッケやカツ、天ぷらなど、酸化した状態の油を摂取するということは、酸化ダメージを体に持ち込んでしまっていることと同様。
そこで登場するのが、揚げ物による老化をなかったことにする飲み物、「コーヒー」。
ヘブライ大学が行った実験で、食後にコーヒーを摂取すると、「脂質の酸化をある程度抑えられた傾向にあること」が分かったとのこと。
この影響をもたらしたのは、コーヒーに多く含まれる「ポリフェノール」です。
ですので、揚げ物など酸化した油を使った料理を食べてしまったときは、食後にコーヒーを飲むことをオススメします。
続いて、ウーロン茶に関してみていきましょう。
なかなかウーロン茶に関しては、これまで書いてこなかったので、ちょっとばかり書かせていただきます。
ウーロン茶と体重の関係
ウーロン茶に含まれる無数のポリフェノールやカフェインは基礎代謝を押し上げてくれる作用があります。
体内の中核温[外部環境の影響を受けない深部の体温]を上げることで、食物から得たエネルギーを体がより多く燃やせるようにしてくれるわけですね。
また、ウーロン茶に含まれるカフェインと他の化合物は褐色脂肪細胞を活性化すると考えられています。
褐色脂肪細胞は、体内の他の脂肪細胞とは異なり、糖分と脂質を燃やすことによって体重減少を助ける働きがあります。
また、ウーロン茶がすんなりした体を保ってくれるというもう1つの根拠は、ウーロン茶にはカテキンが含まれており、これが白色脂肪細胞(誰もが減らしたいと思っている脂肪細胞)として知られる脂肪細胞の生成を阻害すると考えられているためです。
ウーロン茶はDNAを微調整して、基礎代謝率を上げることにより脂肪を燃やし、白色脂肪細胞が増えるのを抑えるので、総合的に見て体がスリムな方向に向かっていくわけです。
ウーロン茶と食物脂肪
ウーロン茶がもたらすもう1つの興味深い効果は、食物から摂る脂質の吸収が抑えられることです。
ウーロン茶は、膵臓と胃のリパーゼをブロックする作用があります。
これらの重要な酵素は、食事から摂った脂質を脂肪酸とグリセロールに変えて、体に簡単に吸収されるようにしているので、これらがブロックされることで脂肪吸収が抑えられるわけです。
茶の成分にはプレバイオティクスとして働くものがあり、腸内フローラをより健康的な方向にシフトしてくれるので、その点でも脂肪吸収にプラスに作用してくれるわけですね。
ウーロン茶の摂取の目安としては、毎日2-4杯飲む程度がいいみたいです。
≪旨味を摂ろう≫
ここで、食材ではないのですが、ダイエットにおいて強力な助っ人となってくれる「旨味」に関してみていきましょう。
旨味たっぷりの朝食は体重を減らすもと
ミズーリ大学医学部栄養・運動生理学科准教授のヘザー・ライディー博士による研究では、「高タンパク質の朝食を摂った10代の若者は、1日あたりの食物摂取量が400キロカロリー減り、体脂肪も減った」ということがわかりました。
旨味豊かな高タンパク質の朝食を摂ると、その日1日血糖値が安定することもわかっております。
ですので、1日の始めには、旨味とタンパク質の両方が詰まった朝食を摂るように心掛けていきましょう。
旨味が必要なのは朝食だけじゃない
旨味は、体重を減らし、満腹感を長持ちさせてくれる鍵になりますので、朝食だけに限定してしまうのはもったいないです。
できれば、毎食旨味成分は摂り入れるようにしてみてください。
旨味は毎日摂るべき
毎食口にする旨味の量が増えるにつれ、1度の食事で食べる量が減るようになりますので、
できれば、毎日旨味は摂り入れていきたいですね。
つまり、食事には旨味が欠かせないということになりますね。
魚、貝、海藻の旨味ポテンシャル
旨味を多く含む魚には、サバ、イワシ、ニジマス、天然のサケなどがあります。
正しく調理した場合、オメガ3脂肪酸に満ちた魚には、ある種のがんや2型糖尿病を防ぐことから、記憶力を増強し、子供の睡眠を改善することにまで、すばらしい効果があると判明しています。
また、アメリカ栄養学会の学会誌『ザ・ジャーナル・オブ・ニュートリション』に掲載された論文で、旨味豊かな魚と多価不飽和脂肪酸豊かなナッツをより多く摂取する子供たちは、こうした食物を食べない子供たちより全体的に細身で、腹腔内の脂肪も少なかったという研究結果が発表されております。
もう旨味を摂らないという選択肢はないですね。
他にも動物研究データによると、魚に含まれる脂肪酸の効果は、小児期のさらに早い胎児期から始まり、このような脂肪酸が足りないと脳の正常な発達が深刻に妨げられるという結果も出ているみたいです。
旨味ポテンシャルの高い貝といえば牡蠣ですね。
牡蠣は必須ミネラルの亜鉛が摂れる優れた食材であるだけでなく、免疫力を高めることが証明されている優秀な食材です。
旨味の相乗効果
旨味は他にも健康にいい効果をもたらしてくれるんだとか。
旨味を組み合わせて相乗効果を得ることのもう1つの意外なメリットは、塩分量が減らせることになります。
旨味があることで、余計な味付けが不要になりますので、結果的に塩分量を減らすことができるわけです。
塩分摂取量が過多になっている現代人にとっては、朗報ですよね。
≪ゆっくり食べよう≫
忙しなく過ぎていく現代の時間…。
やることも多くて、あっという間に一日が終わってしまうなんて人も多いのではないでしょうか。
やるべきことの時間確保のために、食事の時間を減らそうと出前やコンビニ弁当などで済ませてしまうことなんてざら。
昔の僕もそうだったので、気持ちは分かります。
ですが、食事の時間を減らすということは、健康にはやはりマイナスなようです。
自分の体の状態がどうなっているかわからないまま食べていると肥満になり、減量してもリバウンドしてしまうことは研究から明らかになっています。
マインドフルなやり方で食べれば、減量して、その体型を維持することができるようになります。
ですので、食べるスピードを落とすこと、そして、食事中に気を散らすもの(たとえばスマホやタブレット)を排除することは、どちらも理想体重に近づく強力な手段になりうるわけですね。
食卓はムーディーに
なんと食べる際の周囲の環境も大事になってくると。
周囲の環境が、どれだけの量をどれだけのスピードで食べるかを大きく左右するといいます。
ある研究によって、照明を暗くすれば、食べる速度と量を自然に減らせることがわかっております。
ですので、食卓は照明を暗くし、ムーディーな雰囲気で食事を楽しんでみてください。
夕食であれば、「暗さ」は睡眠の質も上げてくれる大事な要素となりますので、一石二鳥ですね。
自分で料理を作ろう
自分で料理を作ったほうが、やはりいいみたいです。
自分で料理を作ったときには、たとえ味見やつまみ食いをしなくても、自分で調理しなかったときに比べて食べる量が減り、満腹感が早く得られることがわかっております。
僕も自分で料理を作ると、作っている段階で不思議とお腹が満たされてきて、食事量が減ったことは経験済みです。
また、自分で作れば、健康的な食事にもなりますし、ここでも一石二鳥ですね。
料理は楽しいですもんね~。片付けは面倒くさいですが…。
【まとめ】
・太りそうで太らない食材
- チョコレート
- チーズ
- 全卵
・フィッシュオイルにより、筋肉の合成が活性化され、筋トレの効果が上がるだけでなく、糖代謝が改善されるため体脂肪も燃えやすくなり、おまけに筋肉を分解する速度が下がるため筋肉も保てるようになる
・豆類の摂取量の増加と、体重減少および減らした体重の維持との間に正の相関関係あり
・脂肪吸収に関して、われわれの味方になってくれる飲み物
➀コーヒー
➁ウーロン茶
・揚げ物など酸化した油を使った料理を食べてしまったときは、食後にコーヒーを飲む
・ウーロン茶に含まれる無数のポリフェノールやカフェインは基礎代謝を上げてくれる
・ウーロン茶に含まれるカフェインと他の化合物は褐色脂肪細胞を活性化する
・ウーロン茶にはカテキンが含まれており、これが白色脂肪細胞の生成を阻害する
・ウーロン茶がもたらす効果:食物から摂る脂質の吸収が抑えられる
・ウーロン茶の摂取の目安としては、毎日2-4杯
・1日の始めには、旨味とタンパク質の両方が詰まった朝食を摂るように心掛ける
・旨味を組み合わせることで、塩分量が減らせる
・自分の体の状態がどうなっているかわからないまま食べていると肥満になり、減量してもリバウンドしてしまう
・食卓は暗くする
;照明を暗くすれば、食べる速度と量を自然に減らせる
・料理は自分で作る
;自分で調理しなかったときに比べて食べる量が減り、満腹感が早く得られる
【クイズ】
Q1:太りそうで太らない食材として誤っているのは以下のうちどれか。
①クリーム ②全卵 ③チーズ
Q2:脂肪吸収に関して、われわれの味方になってくれる飲み物として誤っているのは以下のうちどれか。
①コーヒー ②コーラ ③烏龍茶
Q3:ダイエットにプラスの作用をもたらす料理の工夫として誤っているのは以下のうちどれか。
①旨味を有効活用する ②食卓は明るくする ③料理は自分で作る
回答
Q1の正解:①
クリームではなくチョコレートですね
Q2の正解:②
これは簡単ですね
コーラは逆に脂肪蓄積に働いてしまいますね
Q3の正解:②
食卓は「暗く」しましょう
照明を暗くすれば、食べる速度と量を自然に減らせることがわかっております
今回は、『ダイエットに関連した食事』に関して簡単にまとめてみました。
次回は、『老化を食い止める食事』を簡単にまとめてみようかと。
『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』
【参考文献】
『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』満尾 正著
『食欲人』デイヴィッド・ローベンハイマー著
スティーヴン・J・シンプソン著
『食事のせいで、死なないために』マイケル・グレガー/ジーン・ストーン著
『人生が変わる 神レシピ』メンタリストDaiGo/つっしー著
『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』鈴木 祐著
『EAT-最高の脳と身体をつくる食事の技術』ショーン・スティーブンソン著
『死ぬまで若々しく健康に生きる老けない食事』スティーブン・R・ガンドリー著
『世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』アイザック・H・ジョーンズ著
『細胞が生き返る 奇跡の「脂」食革命』ジョセフ・マーコーラ著
『DNA再起動 人生を変える最高の食事法』シャロン・モアレム著
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