『乳がん』と闘う食材

運動

前回は、「食道がんの改善が期待できる食材」をお話させていただきました。

今回は『乳がん』に関してみていこうと思います。

〖今回のポイント〗

乳がんとは

・30-60歳の壮年期の女性の乳腺に発生するがんで、女性ホルモン(エストロゲン)が発症に関与

・未婚女性、授乳未経験者、出産経験がないか少ない女性、初潮年齢が低かったり、閉経年齢が高かった女性がなりやすいとされ、肥満(脂肪過剰)や飲酒も危険因子

・乳がんリスクの低さは、果物や野菜を多く摂っていることを示すビタミンCの摂取量などと関係がある

・乳がんリスクの高さは、肉や乳製品や加工食品を多く摂っていることの指標となる、飽和脂肪の摂取量などと関係がある

・メラトニンは睡眠を規則化するだけでなく、がん細胞の増殖を抑制する働きがある

;夜寝るときは部屋の電気を消し、ブラインドを下げたほうがよい

・メラトニンの分泌をなるべく妨げないように、夜はきちんとカーテンを閉じて眠り、野菜をたくさん食べ、肉を摂り過ぎないようにすることが大事

・複素環アミンには、がん細胞を発生させ、増殖を促進する能力がある

 ;発がん物質である複素環アミンは、肉などの筋肉組織の成分が高温化学反応を起こすことによって発生する

・がんはコレステロールを利用してエストロゲンを産生する+腫瘍細胞膜が強化されてがん細胞の移動を助け、周囲の組織をどんどん浸潤していくという特徴がある

;乳がんは高い血中コレステロール値状態からエネルギーを得て、増殖を加速化させる

・欧米人よりもアジア人の女性の方が、乳がんが少ない理由

;「緑茶」と「大豆」が関係している可能性あり

・ホワイトマッシュルームにはエストロゲン合成酵素を抑制する効果がある

食事の基本

・野菜、全粒穀物、果物や豆などの未加工の植物性食品を中心とした食生活により、多くのがんやその他の疾病のリスクが半減する

・飲酒量を控え、菜食中心の食生活を送り、標準的な体重を維持するだけで、乳がんのリスクは62%も低減

・脂肪の摂り過ぎに注意して肥満を解消する

・がん予防に欠かせないビタミンを野菜や果物で積極的に摂る

・サバ、ブリ、マダイ、ハマチ、サンマ、キンキ、サワラ、イワシなどに多いDHAや、フラボノイド、食物繊維なども有効

効果が期待できる野菜類

・イソフラボンを含むもの

・食物繊維の多いもの

・アブラナ科の野菜

・フラックスシード

・りんご

効果的な食べ方

・食物繊維は1食分10g(成人1日の目標摂取量は20-25g)を目安に、野菜や豆類(大豆にはイソフラボンも)、キノコ・海藻類、果物などを組み合わせて、多種類の食物繊維をとることがポイント

オススメ食材

・オクラ、さやえんどう、大豆

運動と乳がん

・運動は体重管理に役立つだけでなく、体内の血中エストロゲン濃度を下げる効果がある

・運動による乳がん予防の有意な効果が表れたのは、激しい運動を週に5時間以上した女性たち

・1日1時間以上のウォーキングには、乳がんのリスクを優位に低減させる効果がある

【乳がんの改善が期待できる食材】

≪「乳がん」とは≫

主として30-60歳の壮年期の女性の乳腺に発生するがんで、女性ホルモン(エストロゲン)が発症に関わっています。

未婚女性、授乳未経験者、出産経験がないか少ない女性、初潮年齢が低かったり、閉経年齢が高かった女性がなりやすいとされ、肥満(脂肪過剰)や飲酒も危険因子といえます。

肥満では脂肪細胞が増えます。

この脂肪細胞は卵巣以外の重要な女性ホルモン(エストロゲン)産生部位なので、脂肪細胞が増えると内因性エストロゲンが増加し、乳がんが起こりやすいとされています。

がんのイニシエーション(初期変異)・ステージを予防するだけでなく、がんが増殖して健康を脅かすプロモーション(促進)・ステージの進行を妨げるために、すべての人は健康的な食生活と生活習慣を心掛ける必要があります。

乳がんと診断されてから食生活や生活習慣を改善するのでは遅いのです。

是非とも対策しましょう。

[乳がんの危険因子]

約10件の乳がんの症例対照研究の分析において、乳がんリスクの低さは、果物や野菜を多く摂っていることを示すビタミンCの摂取量などと関係があること、乳がんリスクの高さは、肉や乳製品や加工食品を多く摂っていることの指標となる、飽和脂肪の摂取量などと関係があることが示されました。

2007年の「ロングアイランド乳がん研究プロジェクト」では、肉の摂取量が多いうえに、果物や野菜の摂取量が少ない人たちは、74%もリスクが高いことを示しています。

5万人のアフリカ系アメリカ人の女性を対象とした研究では、1日当たり2-3品目の野菜を毎日食べている人たちは、治療の困難なエストロゲン受容体陰性乳がんとプロゲステロン受容体陰性乳がんのリスクが、有意に低いこともわかっています。

メラトニンと乳がんリスク

メラトニンは睡眠を規則化するだけでなく、がん細胞の増殖を抑制する働きがあることがわかっています。

ある研究で、夜間でも明るい地域に住んでいる人たちのほうが、乳がんのリスクが高いことが明らかになりました。

つまり、夜寝るときは部屋の電気を消し、ブラインドを下げたほうがよいということがわかりますね。

以前、睡眠をテーマにしたブログでも書かせていただきましたが、寝る時はとにかく真っ暗にしましょう。

暗くするだけで、乳がんのリスクを減らせるわけですからね。

メラトニンの分泌量の多い女性たちのほうが、乳がんの罹患率が低いことがわかっています。

メラトニンの分泌量はやはり「食事」が大事みたいです。

2005年の日本の研究によって、野菜の摂取量が多いほど尿中のメラトニン濃度が高くなるという関連性が明らかになりました。

また2009年のハーバード大学の研究では、肉の摂取はメラトニン産生量の低下と関連性があることがわかりました。

上記から、メラトニンの分泌をなるべく妨げないように、夜はきちんとカーテンを閉じて眠り、野菜をたくさん食べ、肉を摂り過ぎないようにすることが大事だということになりますね。

複素環アミン

以前「大腸がん」のところでもお話した内容と少し重複するところはあると思いますが、お話させていただきます。

この発がん物質である複素環アミンは、肉などの筋肉組織の成分が高温化学反応を起こすことによって発生することがわかっています。

いちばん身近なのは「焼肉」ですよね。

100℃以下で調理した肉を食べている人たちは、もっと高温で調理された肉を食べている人たちに比べて、遺伝子の損傷がはるかに少ないことが明らかになっています。

また「アイオワ女性健康研究」では、ベーコンやビーフステーキやハンバーガーの肉の焼き加減をベリーウェルダンで食べている女性たちは、レアやミディアムで食べている女性たちに比べて、乳がんの罹患率が5倍近くも高いことも明らかになっています。

他にもある研究では、高温の油で揚げたり炒めたりした肉の摂取量と、乳房組織のDNA損傷の度合いには関連性があること、またその損傷の種類が、正常な細胞をがん細胞に変異させる可能性のあるものであることがわかりました。

このように高温調理することの我々へのダメージはかなり大きいようです。

この複素環アミンには、がん細胞を発生させ、増殖を促進する能力があると考えられています。

加熱した肉にもっとも多く含まれる複素環アミンのひとつ、PhIPには強力なエストロゲン様作用があり、本物のエストロゲンが乳房の腫瘍を促進するのと同様に、ヒト乳がん細胞の増殖を促進することがわかりました。

コレステロール

がんはコレステロールを利用してエストロゲンを産生する+腫瘍細胞膜が強化されてがん細胞の移動を助け、周囲の組織をどんどん浸潤していくという特徴があります。

つまり、乳がんは高い血中コレステロール値状態からエネルギーを得て、増殖を加速化させるわけです。

コレステロールとがんの関係を調査した最大の研究では、総コレステロール値が240以上の女性たちは、総コレステロール値が160以下の女性たちにくらべて、乳がんのリスクが17%高いことがわかっています。

コレステロール値は是非ともコントロールしたいところですね。

[アジアの女性のほうが、乳がんが少ない理由]

欧米人よりもアジア人の女性の方が、乳がんが少ないとの結果が出ておりまして、その理由として考えられるのが、やはり食事でして、その中でも「緑茶」と「大豆」が関係しているのでは?という説があります。

実際に、緑茶には乳がんのリスクを約30%も低減させる効果があることがわかっております。

また子供の頃から日常的に大豆を食べていると、大人になって乳がんになるリスクが半減することもわかっております。

補足情報も。

ホワイトマッシュルームにはエストロゲン合成酵素を抑制する効果があることが明らかになっています。

マッシュルームの摂取量を比較した結果、1日当たり1/2個以上のマッシュルームを食べている女性たちは、マッシュルームを全然食べていない女性たちに比べて、乳がんのリスクが64%も低いことが明らかになりました。

加えて、毎日マッシュルームを食べるのに加えて、緑茶を飲んだ場合は、乳がんのリスクは90%近くも下がることがわかったとのこと。

是非とも食事に「緑茶」「大豆」「マッシュルーム」を取り入れていただきたくなるような情報ですね。

≪食事の基本≫

米国がん研究協会は、優れた研究結果にもとづき、「野菜、全粒穀物、果物や豆などの未加工の植物性食品を中心とした食生活により、多くのがんやその他の疾病のリスクが半減する」と結論付けました。

閉経後の女性約3万人を対象に、7年間の追跡調査を行なった結果、飲酒量を控え、菜食中心の食生活を送り、標準的な体重を維持するだけで、乳がんのリスクは62%も低減したことが明らかになっています。

菜食中心の食生活によって動物性タンパク質の摂取量が減ると、発がん性のインスリン様成長因子1(IGF-1)の濃度が低下し、それにより多くのがん細胞の成長を抑制することができます。

がん予防に欠かせないビタミンを野菜や果物で積極的に摂るとともに、サバ、ブリ、マダイ、ハマチ、サンマ、キンキ、サワラ、イワシなどに多いDHAや、フラボノイド、食物繊維なども有効とされています。

また、ビタミンDとカルシウムを共に摂るとよいという報告もあります。

生活改善した人たちは、診断後2年以内の死亡リスクがほぼ半減するとの研究報告もありますので、今からでも改善していきましょう。

≪効果が期待できる野菜類≫

[イソフラボンを含むもの]

イソフラボンは、女性ホルモンのバランスを整えて乳がんを予防するとともに、がんが増殖するために作り出す新生血管を阻害する働きも報告されています。

イソフラボンは植物エストロゲンで、エストロゲン受容体に結合して内因性エストロゲンの作用を抑え、乳がん予防に働いてくれます。

大豆と大豆加工品(特にきな粉・納豆・凍り豆腐)に含まれているので、手軽に摂取できます。

ただし、アレルギー疾患をもつ人、妊娠や授乳中の人が、通常の食事でとる以上にサプリメントなどで大量摂取することは、避けた方がよいとされています。

大豆には乳がんリスクを下げる「抗エストロゲン作用」があると同時に、更年期の症状のひとつであるホットフラッシュを緩和する「プロエストロゲン作用」があることがわかっています。

大豆の摂取量に関する研究によってわかったことは、乳がんと診断された女性たちのなかで、大豆の摂取量がもっとも多かった人たちは、大豆の摂取量が少なかった人たちに比べて、明らかに生存年数が長く、乳がんの再発リスクが低かったことです。

大豆食品を多く摂取することによる生存効果は、エストロゲン受容体陽性乳がんの女性たちにも、エストロゲン受容体陰性乳がんの女性たちにも確認されました。

このように大豆にがんのリスクを低減し、生存期間を延ばす効果があるのは、BRCA遺伝子の再活性化を助けるからだと考えられています。

BRCA遺伝子は、DNAの傷を修復して、細胞ががん化することを抑える働きがあります。

大豆に含まれるイソフラボンは、BRCA遺伝子のがん抑制効果の回復を助け、がんによるメチル化を阻害するようです。

このメチル化は簡単に言うと、BRCA遺伝子の働きを抑制するものになります。

ですので、遺伝的に乳がんになりやすい女性たちは、大豆を積極的に摂取することで効果が期待できるわけです。

[食物繊維の多いもの]

食物繊維の摂取不足も乳がんの危険因子です。

イェール大学などによる研究では、閉経前の女性で水溶性の食物繊維を1日当たり6g以上摂っている人たちは、1日当たり4gしか摂っていない人たちに比べて、乳がんのリスクが62%低いことがわかっています。

また、食物繊維の摂取量が1日当たり20g増えるごとに、乳がんリスクは15%ずつ下がっていたこともわかりました。

乳がんのリスクを確実に下げるには、1日当たり最低25gの食物繊維を摂る必要があるとのこと。

このように食物繊維は排便を促してエストロゲン(女性ホルモン)を体外に排出し、乳がんの予防に一役買います。

モロヘイヤ、ゴボウ、オクラ、カボチャ、ブロッコリー、カリフラワー、トウモロコシ、春菊、京菜、ほうれん草、筍、ネギ、ニンジン、サツマイモ、里芋、ピーマン、ナスやインゲン豆・そら豆・ひよこ豆・大豆・小豆・枝豆・ささげ・さやえんどうなどの豆類、ひじき・わかめ・昆布などの海藻類、キクラゲ・干しシイタケなどのキノコ類に多く含まれています。

各種ビタミン(A、β-カロテン、C、E)と組み合わせて摂ると、乳がんの危険度はさらに低下し、より予防的になります。

[アブラナ科の野菜]

ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜に含まれるスルフォラファンには、乳がん幹細胞による腫瘍形成を抑制する効果があることがわかっています。

乳がん幹細胞を抑制できるレベルまで、乳房組織のスルフォラファン濃度を高めるには、1日に最低1/4カップのブロッコリースプラウトを食べる必要があるとのこと。

[フラックスシード(亜麻仁)]

フラックスシードに含まれるポリフェノールの一種であるリグナンは、フィトエストロゲン(植物性のエストロゲン様物質)で、女性ホルモンのエストロゲンを抑制する働きがあります。

リグナンの摂取は、閉経後の女性の乳がんリスクを有意に低減させます。

これは、リグナンによるエストロゲン抑制効果がさらに発揮されるためだと考えられています。

ある実験からは、リグナンによって乳がんの浸潤能も低下したことがわかりました。

[りんご]

研究の結果、オーガニックのりんごの果皮に含まれる成分が、マスピン(乳腺セリンプロテアーゼ阻害因子)と呼ばれる腫瘍抑制遺伝子を活性化させることがわかりました。

[その他]

種ありぶどうに加え、いちご、ザクロ、ホワイトマッシュルームにも、発がんのリスクにつながるエストロゲン合成酵素を抑制する効果があります。

≪効果的な食べ方≫

食物繊維は1食分10g(成人1日の目標摂取量は20-25g)を目安に、野菜や豆類(大豆にはイソフラボンも)、キノコ・海藻類、果物などを組み合わせて、多種類の食物繊維をとることがポイントです。

野菜は煮たり、焼いたりした方がたくさん食べられます。

具だくさんのけんちん汁や、食物繊維たっぷりの多種の食材を多めに入れた混ぜご飯もオススメになります。

イソフラボンを含む豆腐、納豆、味噌なども積極的に食べましょう。

≪オススメ食材≫

ここまで、さまざまな食材が出てきて混乱してしまうかと思いますので、あいうえお順でよりオススメの食材を羅列しておきますので、参考までに!

・オクラ

・さやえんどう

・大豆

≪ヘルスメガネマン的オススメ食材≫

ここで、僕がこれまでの内容から独断と偏見で、オススメの食材を厳選してみましたので、気が向いた方がいましたら、参考にしてみてください。

第1位:大豆・大豆加工品

第2位:ブロッコリー、オクラ

第3位:キノコ類、海藻類

ここで、僕もよく食べている1品を紹介します。

「オクラと塩昆布の豆腐和え」です。

オクラを板ずりして水で洗います。

ショウガをすりおろします。

オクラを小口切りにします。

豆腐・オクラ・塩昆布・ショウガをボウルに入れて豆腐を崩しながら混ぜます。

最後に醤油を加えて完成です。

僕は、これにミニトマトを加える時もあります。

興味のある方は是非御堪能あれ。

≪運動と乳がん≫

運動に関しても少しだけ触れさせてください。

運動は体重管理に役立つだけでなく、体内の血中エストロゲン濃度を下げる効果があります。

菜食中心の食生活に加えて毎日のウォーキングを実践すると、たったの2週間で予防効果が表れることが研究でも分かっております。

では、どの程度の運動をするとよいのでしょうか。

運動と乳がんに関する分野最大の研究において、運動による乳がん予防の有意な効果が表れたのは、激しい運動を週に5時間以上した女性たちだけだったとの結果が出ています。

これを見ると絶望してしまう人もいるかと思いますので、優しい報告もお伝えします。

中程度の運動でも、激しい運動と同じような効果が得られる場合もあると。

それを踏まえてもうひとつの研究結果もみていただきたいと思います。

2013年のある研究では、1日1時間以上のウォーキングには、乳がんのリスクを優位に低減させる効果があることが明らかになったとのこと。

これならできそうですよね。

【まとめ】

乳がんとは

・30-60歳の壮年期の女性の乳腺に発生するがんで、女性ホルモン(エストロゲン)が発症に関与

・未婚女性、授乳未経験者、出産経験がないか少ない女性、初潮年齢が低かったり、閉経年齢が高かった女性がなりやすいとされ、肥満(脂肪過剰)や飲酒も危険因子

・乳がんリスクの低さは、果物や野菜を多く摂っていることを示すビタミンCの摂取量などと関係がある

・乳がんリスクの高さは、肉や乳製品や加工食品を多く摂っていることの指標となる、飽和脂肪の摂取量などと関係がある

・メラトニンは睡眠を規則化するだけでなく、がん細胞の増殖を抑制する働きがある

;夜寝るときは部屋の電気を消し、ブラインドを下げたほうがよい

・メラトニンの分泌をなるべく妨げないように、夜はきちんとカーテンを閉じて眠り、野菜をたくさん食べ、肉を摂り過ぎないようにすることが大事

・複素環アミンには、がん細胞を発生させ、増殖を促進する能力がある

 ;発がん物質である複素環アミンは、肉などの筋肉組織の成分が高温化学反応を起こすことによって発生する

・がんはコレステロールを利用してエストロゲンを産生する+腫瘍細胞膜が強化されてがん細胞の移動を助け、周囲の組織をどんどん浸潤していくという特徴がある

;乳がんは高い血中コレステロール値状態からエネルギーを得て、増殖を加速化させる

・欧米人よりもアジア人の女性の方が、乳がんが少ない理由

;「緑茶」と「大豆」が関係している可能性あり

・ホワイトマッシュルームにはエストロゲン合成酵素を抑制する効果がある

食事の基本

・野菜、全粒穀物、果物や豆などの未加工の植物性食品を中心とした食生活により、多くのがんやその他の疾病のリスクが半減する

・飲酒量を控え、菜食中心の食生活を送り、標準的な体重を維持するだけで、乳がんのリスクは62%も低減

・脂肪の摂り過ぎに注意して肥満を解消する

・がん予防に欠かせないビタミンを野菜や果物で積極的に摂る

・サバ、ブリ、マダイ、ハマチ、サンマ、キンキ、サワラ、イワシなどに多いDHAや、フラボノイド、食物繊維なども有効

効果が期待できる野菜類

・イソフラボンを含むもの

・食物繊維の多いもの

・アブラナ科の野菜

・フラックスシード

・りんご

効果的な食べ方

・食物繊維は1食分10g(成人1日の目標摂取量は20-25g)を目安に、野菜や豆類(大豆にはイソフラボンも)、キノコ・海藻類、果物などを組み合わせて、多種類の食物繊維をとることがポイント

オススメ食材

・オクラ、さやえんどう、大豆

運動と乳がん

・運動は体重管理に役立つだけでなく、体内の血中エストロゲン濃度を下げる効果がある

・運動による乳がん予防の有意な効果が表れたのは、激しい運動を週に5時間以上した女性たち

・1日1時間以上のウォーキングには、乳がんのリスクを優位に低減させる効果がある

【クイズ】

Q1:乳がんの発生に関与するホルモンとして最も適しているのは以下のうちどれか。

 ①エストロゲン ②テストステロン ③プロゲステロン

Q2:乳がんの危険因子として誤っているものは以下のうちどれか。

①既婚女性 ②閉経年齢が遅い ③肥満

Q3:乳がんのリスクを上昇させる因子として誤っているものは以下のうちどれか。

 ①メラトニン ②複素環アミン ③コレステロール

回答

Q1の正解:①

 30-60歳の壮年期の女性の乳腺に発生するがんで、女性ホルモン(エストロゲン)が発症に関与しています

Q2の正解:①

 未婚女性、授乳未経験者、出産経験がないか少ない女性、初潮年齢が低かったり、閉経年齢が高かった女性がなりやすいとされ、肥満(脂肪過剰)や飲酒も危険因子です

Q3の正解:①

 メラトニンは睡眠を規則化するだけでなく、がん細胞の増殖を抑制する働きがある

;夜寝るときは部屋の電気を消し、ブラインドを下げたほうがよいです

今回は、『乳がんの改善が期待できる食材』に関して簡単にまとめてみました。

次回は、『前立腺がん』に対する食事法を簡単にまとめていこうかと思います。

『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』

【参考文献】

『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』満尾 正著

『食欲人』デイヴィッド・ローベンハイマー著

     スティーヴン・J・シンプソン著

『食事のせいで、死なないために』マイケル・グレガー/ジーン・ストーン著

『人生が変わる 神レシピ』メンタリストDaiGo/つっしー著

『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』鈴木 祐著

『EAT-最高の脳と身体をつくる食事の技術』ショーン・スティーブンソン著

『死ぬまで若々しく健康に生きる老けない食事』スティーブン・R・ガンドリー著

『世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』アイザック・H・ジョーンズ著

『細胞が生き返る 奇跡の「脂」食革命』ジョセフ・マーコーラ著

『DNA再起動 人生を変える最高の食事法』シャロン・モアレム著

『この病気にはこの野菜』斎藤 嘉美監修

コメント

タイトルとURLをコピーしました