『美肌』も食事から

食事

前回は、睡眠の質を高める食事をお話させていただきました。

今回は『美肌を引き寄せる食事』に関してみていこうと思います。

【美肌を引き寄せる食事】

美肌に導く最強のスキンケア=「食事」

人は直感的に、肌の質で相手の健康状態を判断しています。

ですので、スキンケアは「モテアイテム」としても重要なわけです。

内側からのスキンケアは必須となり、中でも食事を見直すことが一番となります。

美肌を手に入れる食事の基本

肌の新陳代謝を促す栄養素をバランスよく摂取し、皮膚の細胞に栄養分が行き渡るようにすることが大事になってきます。

肌荒れやシミの予防には良質のタンパク質やビタミンが不可欠になってきます。

タンパク質は皮膚の生成はもちろん、体にとって不可欠な栄養素です。

タンパク質というと「肉」を想像する方が多いかと思いますが、動物性食品はタンパク質だけでなくコレステロールや脂質も多いので注意が必要です。

摂取する際には、「畑の肉」といわれる大豆や大豆加工品(特に凍り豆腐、きな粉、納豆)がオススメになります。

また、糖質(炭水化物)の過剰摂取にも気をつけましょう。

皮膚を構成するコラーゲンの生成を促すことも大切になってきます。

コラーゲンが不足すると、皮膚はみずみずしさを失って肌荒れを起こし、老化が進んでしまいます。

加齢とともにコラーゲンの生成量が減るため、コラーゲンを多く含む食品(エビ、カレイ、鶏の手羽・砂肝・レバー、スペアリブ、牛すじ、マトンなど)を摂ることが大切です。

また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける作用があるので積極的に摂りたい栄養素です。

食べるスキンケア

美肌になりたければ野菜とフルーツを食べることが重要です。

実年齢よりも若く見える人は、野菜とフルーツを1日に9サービング食べていたとの報告があります。

また、1日に1.3食分の葉物野菜を食べた人は、1日に0.1食分の葉物野菜しか食べなかった人と比べて、見た目年齢で5歳、脳年齢は11歳も若かったこともわかっています。

1サービングは、生野菜の場合1カップ(欧米基準で240ml)、加熱済みの場合は2分の1カップくらいの量になります。

リンゴやバナナ、オレンジで換算すると、1個が1サービング相当量になります。

サラダに関しては、大盛りのサラダを1日に2回食べるくらいの量を摂取しないと、若く見えるようにはならないわけですね。

ここで大切なのは、偏ることなく、より多くの種類の野菜を摂ることです。

実際に、若く見える人が食べていた野菜を紹介します。

  • ほうれん草
  • ケール
  • コラード(ケールの一種)
  • レタス

若返りには葉物野菜がすごく効果的だということがわかりますね。

美肌になりたければ、野菜を食べる習慣を身につけることが一番の近道になります。

また、野菜やフルーツを食べる以外に実践したい簡単なスキンケアとしては、「こまめな水分摂取」になります。

水を飲むことは肌のために良いのですが、ただ闇雲に飲むのではなく、定期的にこまめに飲むのがベストとなります。

肌にハリを与えてくれるのは、口から飲む『水』だということを忘れないようにしましょう。

効果が期待できる野菜類

特にオススメしたい食材を紹介させていただきますね。

  • トマト

トマトにはリコピンが豊富に含まれており、そのリコピンには強い抗酸化作用があるため、美肌効果があります。

  • アボカド

アボカドを食べるだけで、肌に起きた炎症を抑える効果があります。

アボカド自体にオイルが含まれているため、オリーブオイルとの併用は避けた方がいいです。

  • ブロッコリー

光老化やフリーラジカルによる肌の劣化を遅らせる作用があります。

ブロッコリーには、ビタミンA、C、Eが豊富に含まれているため、皮膚のシミやたるみの原因となる紫外線や炎症のダメージにも効果があります。

スルフォラファンは揮発性で水溶性のため、ブロッコリーを電子レンジで加熱したり、蒸したり、茹でたりしないで、生で食べるようにしましょう。

  • ケール

鉄分とビタミンKも美肌への効果が高い成分であることが分かっているため、肌をキレイにしたいのなら、鉄分とビタミンKの両方が含まれているケールが最強です。

美肌効果には、葉物野菜の中でもアブラナ科系が一番です。

  • キノコ

キノコ類には肌のトーンを整え、シミやくすみをなくす効果があります。

白きくらげは、ヒアルロン酸の働きを助ける効果があるため、肌のアンチエイジングに良いとされています。

これらのラインナップを見ると、サラダを食べる時は、葉物野菜をメインに構成し、そこにブロッコリーやトマトを加えるのがベストな印象を受けますね。

栄養素別でもみていきましょう。

〈ビタミンA(β-カロテンなど)の多いもの〉

ビタミンAは皮膚の新陳代謝を促進し、肌に潤いを与えてくれます。

β-カロテンは代表的なカロテノイドで、体内で必要な量だけビタミンAに変わるため、プロビタミンA(ビタミンAの前駆物質)といわれています。

変換されないβ-カロテンには抗酸化作用があり、肌の老化を防いでくれます。

シソ、モロヘイヤ、ニンジン、春菊、ほうれん草、カボチャ、小松菜、アシタバ、チンゲン菜、大根葉、ニラなど緑黄色野菜に多く含まれています。

〈ビタミンB群を含むもの〉

ビタミンB群は皮膚の新陳代謝を促し、肌に張りと弾力性を与えます。

ビタミンB2は納豆、干しシイタケ、しめじ、エノキタケなどに含まれます。

ビタミンB6はニンニク、ほうれん草、ショウガなどに含まれます。

ビタミンB群は互いに協力し合って働くので、毎日まんべんなく摂ることが大切です。

〈ビタミンCの多いもの〉

ビタミンCはメラニン色素の増加・沈着を抑えてシミ・そばかすを防ぐとともに、コラーゲンの生成を助け、皮膚の抵抗力を高めて張りを保ってくれます。

抗酸化作用もあり、肌の老化を防ぐ作用もあります。

一般にビタミンCは調理によって失われやすいのですが、ピーマンやジャガイモは加熱による損失が少なく、ピーマンは3個、ジャガイモは2個で、一日に必要なビタミンCが摂れる優秀な食材です。

ピーマン(特に赤・黄ピーマン)、芽キャベツ、ほうれん草、ブロッコリー、京菜、カブの葉、カリフラワー、ニガウリ、サヤエンドウなどが多く含んでいます。

〈ビタミンEの多いもの〉

ビタミンEは血液循環を促して肌の血色をよくするだけでなく、すみずみまで酸素と栄養分を行き渡らせる効果をもちます。

また、皮膚の代謝を促し、体内に入った栄養素が酸化するのを防いで細胞を若々しく保つ作用もあります。

カボチャ、モロヘイヤ、ブロッコリー、大豆などに多く含まれています。

〈グルタチオンを含むもの〉

グルタチオンにはメラニン生成阻害作用などがあり、シミを防ぐ効果が期待できます。

ブロッコリー、ほうれん草、タマネギなどに含まれています。

〈ケルセチンの多いもの〉

植物に含まれるケルセチンなどのフラボノイドは、植物を紫外線から保護する役割を果たしています。

ですので、ケルセチンを多く含むタマネギ、キヌサヤ、アスパラガスは、肌荒れやシミの原因となる紫外線防御・皮膚障害予防食品といえますね。

〈亜鉛を含むもの〉

亜鉛は細胞の産生・増殖に関わっており、不足すると肌荒れを起こす原因になります。

舞茸やそら豆・枝豆・グリーンピースなどの豆類、筍、シソ、ブロッコリーなどに多く含まれます。

食べる日焼け止め

紫外線から影響を受けた肌の回復能力をアップさせる食材を紹介します。

  • ザクロ
  • ダークチョコレート

これらには、ポリフェノールが豊富に含まれており、ポリフェノールには体内の酸化を防いでくれる働きがあります。

まずはザクロから。

紫外線で肌がダメージを受けたとしても、肌の回復する能力が、ザクロの抽出物やザクロジュースを飲んでいれば、そうでない場合に比べておよそ10%も強くなっていたとの報告があります。

ダークチョコレートはなぜ美肌に貢献してくれるのでしょうか。

それはカカオに含まれているココアフラバノールを摂取することで、肌の血行が良くなるからですね。

実際、ココアフラバノールを摂取するだけで、肌が若々しく、プルプルになります。

チョコレートを食べる際には、最低でも86%以上のダークチョコレートがオススメになります。

まだまだあるスキンケアフード

先程紹介できなかったものを紹介させていただきますね。

  • お茶

お茶の中でも、肌のためには「白茶」が最強です。

  • シナモン

成長ホルモンであるIGF-1の量が増加した一方、皮膚に含まれるコラーゲンの分解を遅らせる効果があることがわかっています。

  • 魚(オメガ3脂肪酸)

やっぱり魚は最強です。

オメガ3脂肪酸が肌の健康に良いことが分かっているため、豊富に含まれる魚から摂取することがオススメになります。

サケやサバ、タラなどの魚を積極的に摂り、生で食べられる魚は刺身で食べるといいでしょう。

効果的な食べ方

皮膚の健康に特に有効なビタミンA・B群・C・Eを一緒に摂ると、相乗効果が期待できます。

β-カロテンは吸収率が低いので緑黄色野菜は油で調理し、吸収率をアップさせて食べるとよいです。

油を使う場合は「血液サラサラ」効果のあるα-リノレン酸系やオレイン酸系の油で調理すると相乗効果が期待できます。

ドレッシングにはα-リノレン酸の多いシソ油、エゴマ油、アマニ油、炒め物や揚げ物にはオリーブオイル、ゴマ油など加熱しても酸化しにくい油がオススメになります。

また、リノール酸もオススメになります。

ヒマワリの種などに含まれる油分のリノール酸も、肌にいいことがわかっています。

リノール酸の摂取量が多い人は、肌の乾燥や劣化が、そうでない人と比べて25%ほど少なかったんだそうな。

ヒマワリの種をナッツのようにそのまま食べれば、酸化レベルの低い状態で摂取できるため、肌の健康には良きパートナーとなりそうですね。

ここでオリーブオイルに関して少しだけ。

野菜を食べるときに少しだけかけてあげると、野菜に含まれるビタミンの吸収率が高まります。

オリーブオイルは、サンフラワーオイルやピーナッツオイルと比べ、格段に肌の老化防止の効果が高いんですよ。

ビタミンCは水に溶け、熱や酸素によって破壊されやすいので、野菜を調理するときには水にさらす時間や加熱時間を短くするように心掛けましょう。

美肌を遠ざける食材

食べることでニキビや肌荒れの原因になる食材を紹介しますので、美肌を目指している人は、これらの食材はなるべく避けるようにしてください。

  • 精製糖
  • 乳製品
  • オメガ6脂肪酸を多く含む食品
  • ファストフード

[精製糖]

ニキビの多い人ほど、パンやシリアル、パスタなど、白砂糖が添加されている食品の消費量が非常に多かったことがわかっています。

他にも、転化糖(果糖ぶどう糖液糖)を毎日のように摂取している若者の方が、ニキビの発生率が1.3倍も高いこともわかっています。

[乳製品]

牛乳やヨーグルトなどの乳製品も、IGF-1成長因子の増加につながるため、精製糖ほどではないが、ニキビのリスクを高めます。

[オメガ6脂肪酸を多く含む食品]

オメガ6脂肪酸(コーン油や大豆油)の消費量が多くなればなるほど、ニキビの症状が進むと報告されている例もあるため、避けた方が賢明かと。

余談ですが、『オメガ3脂肪酸』は、摂取すると肌質が良くなります。

[ファストフード]

ファストフードのような高脂肪食の食事を好んでする人は、肌荒れのリスクが1.43倍も高いことがわかっています。

また、加工肉(ハンバーガー、ソーセージ)を摂取する人ほど、ニキビの発症率のリスクが、1.23倍も増えることもわかっています。

しかも、ファストフードを食べれば食べるほど人間は堕落し、怠惰になることもわかっていますので、避けるに越したことはありませんね。

【まとめ】

・内側からのスキンケアは必須となり、中でも食事を見直すことが一番

・肌荒れやシミの予防には良質のタンパク質やビタミンが不可欠

・糖質(炭水化物)の過剰摂取にも気をつける

・皮膚を構成するコラーゲンの生成を促すことも大切

・ビタミンCはコラーゲンの生成を助ける作用があるので積極的に摂りたい栄養素

・美肌になりたければ野菜とフルーツを食べることが重要

・野菜やフルーツを食べる以外に実践したいスキンケアは、「こまめな水分摂取」

・食べる日焼け止め

;・ザクロ

・ダークチョコレート

・美肌を遠ざける食材

;・精製糖

・乳製品

・オメガ6脂肪酸を多く含む食品

・ファストフード

【クイズ】

Q1:美肌を手に入れるために摂るべき食材として誤っているのは以下のうちどれか。

 ①フルーツ ②炭水化物 ③野菜

Q2:水分摂取をするだけで美肌に近づける。〇か×か。

Q3:美肌が遠ざかる食材として誤っているのは以下のうちどれか。

 ①精製糖 ②乳製品 ③オメガ3脂肪酸を多く含む食品

回答

Q1の正解:②

 この中では②でしょう。

 炭水化物自体が悪いではなく、過剰摂取が問題だということです

糖分の過剰摂取は美肌を遠ざけてしまいますで、注意しましょう

Q2の正解:〇

 その通りです

 ポイントとしては、ただ闇雲に飲むのではなく、定期的にこまめに飲むのがベストです

Q3の正解:③

 オメガ3ではなく、オメガ6ですね

 オメガ3は美肌に近づきますので、積極的に摂取しましょう!

今回は、『美肌を引き寄せる食事』に関して簡単にまとめてみました。

是非みなさんも食事を改善して美肌を手に入れてみてください。

次回は、『ダイエットに関連した食事』を簡単にまとめてみようかと。

『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』

【参考文献】

『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』満尾 正著

『食欲人』デイヴィッド・ローベンハイマー著

     スティーヴン・J・シンプソン著

『食事のせいで、死なないために』マイケル・グレガー/ジーン・ストーン著

『人生が変わる 神レシピ』メンタリストDaiGo/つっしー著

『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』鈴木 祐著

抗酸化による老化防止の効果 | 健康長寿ネット
活性酸素によって酸化を抑えることを、抗酸化と言い、活性酸素から体を守ることを抗酸化作用と言います。体内で増えた活性酸素を除去していくことが、老化や、がん、生活習慣病などの予防になります。本頁では、抗酸化による老化防止の効果、抗酸化物質(ビタ...

『EAT-最高の脳と身体をつくる食事の技術』ショーン・スティーブンソン著

『死ぬまで若々しく健康に生きる老けない食事』スティーブン・R・ガンドリー著

『世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』アイザック・H・ジョーンズ著

『細胞が生き返る 奇跡の「脂」食革命』ジョセフ・マーコーラ著

『DNA再起動 人生を変える最高の食事法』シャロン・モアレム著

『この病気にはこの野菜』斎藤 嘉美監修

コメント

タイトルとURLをコピーしました