今回から数回にわたって『運動』に関してみていきたいと思います。
まずは、ホントに運動はやるべきなのかについて触れていきましょう。
《運動をやるべき理由》
これから数回にわたって『運動』に関してお話させていただくのですが、それにあたりもう一度運動に関して自分なりに考えてみました。
「なんで運動するのだろう?」と考えてみたところ、僕の中で出てきた答えはやはり『健康になるため』でした。
もちろん、「カッコいい体を手に入れたい」なんていう下心もあるにはありますが…。
平均寿命と健康寿命
ここで少し脱線して、寿命のお話をさせていただければと思います。
「厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト」を参照させていただき、寿命と健康寿命に関してみていきましょう。
平均寿命とは「0歳における平均余命」のことで、2019(令和元)年における我が国の平均寿命は、男性81.41歳、女性87.45歳となっております。
一方、健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいい、2019(令和元)年の健康寿命は、男性72.68歳、女性75.38歳となっています。
平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味しますが、2019(令和元)年では、男性8.73年、女性12.06年となっています。
これは、2010(平成22)年から男女ともに、徐々に縮小傾向にあるとのことですが、それにしても不健康な期間が長いと思いませんか?
男性では約9年、女性では約12年も不健康な状態で生きていかなければならないんです。
そう考えるだけで、気分が沈んでしまいます。
せっかく長生きさせてもらえるなら、この差を縮小させて、健康な体で楽しく充実した時間を過ごしたい、そう僕は思います。
そのためにも、やはり『運動』は大事なものなのではないでしょうか。
運動で「命の回数券」を守る
すいません。熱語りしてしまいました…。
少し冷静になって運動に関してみていきましょう。
寿命の話に関してもう少し。
運動は「テロメアの維持」に関与しているとのこと。
定期的な運動とテロメアの長さに関係が認められており、結果として長寿につながる可能性が示唆されていると。
いきなり出てきた「テロメア」。一体何者なのでしょうか。
生物の遺伝情報が収納されている染色体DNAの両端は「テロメア」と呼ばれ、染色体を保護する役割を担っています。
細胞が分裂するたびにテロメアは少しずつ短くなり、最終的には細胞分裂をしなくなります。
これが細胞の老化ですね。
細胞に酸化ストレスや有害物質が作用するとテロメアが短くなり、がんや動脈硬化、心筋梗塞、認知症といった病気にかかりやすくなるといいます。
では、どのようにすればこのテロメアの短縮を遅らせることができるのでしょうか。
2009年にノーベル生理学・医学賞を受賞したエリザベス・ブラックバーン博士らが紹介しているのが「ストレス」「睡眠」「運動」「食事」です。
適度な運動や適切な食生活、良質な睡眠、ストレスをためないことが非常に大切だということなんです。
上記のように、実際に運動はアンチエイジングに多大な影響を与えますが、運動をアンチエイジングのために使う際にもっとも大事なことは、肉体が耐えられる苦痛の限界値を少しずつ上げていくことといわれています。
また、適度な運動は活性酸素を減らすことでもアンチエイジングに関わっています。
実際の運動方法に関しては、後々お話させていただければと。
運動でカッコよく、知的になれる
先程「カッコいい体になりたい」という下心もあると正直にお伝えさせていただきましたが、運動すると実際に「見た目の若返り」が期待できるみたいです。
嬉しいですよね。
また、体を動かすと、「メンタルの改善」もできると。
心も体もどちらもイケメンになれるということですね。夢がありますね。
他にも、「脳機能の改善」も期待できると。
1日30分程度の有酸素運動を週に4-5回したところ海馬のサイズが大きくなったとの報告がありますし、実際に脳の情報処理能力が上がるという結果もでているみたいです。
こう考えると、運動の効果は健康の維持だけにとどまらず、美肌を手に入れるためにも、細胞レベルの老化を防ぐためにも、高い知性を保つためにも重要な役割を果たしているということですね。
もう運動するしかないですね。
そんな気分になってきませんか?
【まとめ】
・運動は「テロメアの維持」に関与している
・運動すると「見た目の若返り」が期待できる
・運動すると「メンタルの改善」ができる
・運動すると「脳機能の改善」が期待できる
・1日30分程度の有酸素運動を週に4-5回したところ海馬のサイズが大きくなったとの報告あり
【クイズ】
Q1:運動の効果として誤っているものはどれか。
①「テロメアの短縮」 ②「見た目の若返り」 ③「脳機能の改善」
Q2:運動はメンタル改善にはたらいてくれる。〇か×か。
Q3:運動は海馬を大きくする効果がある。〇か×か。
回答
Q1の正解:①
「テロメアの短縮」ではなく「テロメアの維持」ですね
Q2の正解:〇
その通りです
Q3の正解:〇
その通りです
今回は、『運動』の必要性に関して簡単にまとめてみました。
短くてすいませんが、今回はこの辺で。
次回は、『運動の効用』に着目していこうかと思います。
次回以降もよろしくお願いします。
『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』
【参考文献】
『最高のパフォーマンスを実現する超健康法』メンタリストDaiGo著
『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』鈴木 祐著
『スタンフォード式 人生を変える運動の科学』ケリー・マクゴニガル著
『脳を最大限に活かす究極の運動法』久賀谷 亮著
『運動脳』アンデシュ・ハンセン著
『脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方』ジョンJ・レイティ/エリック・ヘイガーマン著
『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』中野ジェームズ修一著
『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』鈴木 祐著
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