≪年齢と睡眠≫
年齢とともに睡眠からもたらされる影響が違ってくると。
なので、今回は子どもと睡眠の関係を見ていこうかなぁと思っております。
睡眠による脳の発達
まずは、睡眠による脳の発達について。
なんとなくは理解していますが、やはり子どもの成長に睡眠は欠かせないものみたいです。
生まれたばかりの時期に睡眠、とりわけレム睡眠が奪われると、脳の発達の遅れは一生残るため、レム睡眠は人間の早期の発達に欠かせないもの。
なんと、新生児の時期にレム睡眠を妨害された、または奪われた動物は、大人になってから社会性に異常が見られるとの研究もあるみたいです。
また、深いノンレム睡眠が、脳の健全な成熟を後押ししているという研究もあるとのことで、睡眠そのもの自体が大事ということですね。
ほかに勉学に関しても、やはり関与しているそう。
睡眠時間の長い子どもほど成績がいいという研究結果が出ております。
やはり、子どもにしっかり育ってもらうには、しっかり寝てもらうことが必要だということですね。
子どもが言うことを聞かないのはしょうがない?
10代の子どもに合理性を求めることができない理由があると。
合理性を司る前頭葉は、脳の中で大人になるのがいちばん遅いからなんだというのです。
思春期の間は、後頭部は大人だが、前頭葉は子どものままってことですね。
子どもがいうことを聞かないのは、脳に原因があると考えると、親御さんにとっては、少しは子育てにラクな気持ちで臨めますよね。
でも、言うことは聞いてほしいものなので、そのためにもしっかり睡眠をとってもらうことが大事なんですな。
もちろん脳の成熟を促す要素は睡眠だけではありませんが、大人の理性を身につけるうえで重要な役割を果たしているのは事実みたいですからね。
子どもの体内時計は大人と違う
続いては、体内時計の変遷についてです。
小さな子どもは、概日リズムのスケジュールが大人よりも早いため、大人よりも早く眠くなり、そして大人よりも早く目が覚めるという特徴があります。
大人の時間で子どもに就寝時間や起床時間を設定してしまうと、子どもにとってはつらいという研究結果もありまして…。
思春期になると概日リズムが3時間程ずれるので、10代の子供たちは真夜中になるまで眠気を感じず、朝は遅い時間までベッドを離れられないということになるんですね。
10代の子どもにとって、夜の10時に寝るというのは、大人が夜の7時か8時に寝るのと同じなんだと。
また、子どもにとって朝の7時に起きることは、大人が4時起きか5時起きと同じとも。
その事実を知ると、子どもの頃の朝のつらさが理解できますよね。
時と共に体内時計は変化していく
幼児期に睡眠リズムは確立されていきますが、私たちはその頃、基本的に朝型人間なんだとか。
それが、思春期になると、体内時計が後ろにずれていきます。
なので、ティーンエイジャーが夜遅くまで起きていたがるのは、ごく自然なことなんですね。
ここで、思春期の子どもが十分な睡眠を確保するのに苦労する理由をみてみましょう。
以下の2つが考えられるとのことです。
①概日リズムが変化すること
②学校の始まる時間が早すぎること
学校の開始時間がもっと遅ければなぁと、よく小学校の頃は思っていたことを思い出します…。
学校の始業時間を遅らせると、出席率が上がる、子どもの問題行動やメンタルの問題が減る、アルコールやドラッグの濫用が減るなどの効果があるみたいですよ。
学校の開始時間を遅らせる学校が出てきたら面白いでしょうね。
まぁ難しいとは思いますが。
そんな体内時計は、女子の場合20歳頃から、男子の場合は21歳頃から再びゆっくりシフトしはじめると。
歳を重ねるに連れ、私たちは少しずつ朝型人間へと回帰していくということです。
【まとめ】
・子どもの脳の発達には、睡眠が欠かせない
・合理性を司る前頭葉は、脳の中で大人になるのがいちばん遅い
➝思春期の子どもの前頭葉は依然子どものまま
・子どもの体内時計は大人と違う
・学校の始業時間を遅らせると…
;・出席率が上がる
・子どもの問題行動やメンタルの問題が減る
・アルコールやドラッグの濫用が減る
・幼児期は朝型人間➝思春期は夜型人間➝大人になりまた朝型人間に回帰
【クイズ】
Q1:子どもの脳の発達に睡眠は特に関係しない。〇か×か。
Q2:脳の中で大人になるのがいちばん遅い領域は以下のうちどれか?
①前頭葉 ②側頭葉 ③後頭葉
Q3:以下のうち、夜型人間になるのどの時期か?
①幼児期 ②思春期 ③成人期
回答
Q1の正解:×
子どもの脳の発達には、睡眠が欠かせない
Q2の正解:①
合理性を司る前頭葉は、脳の中で大人になるのがいちばん遅い
Q3の正解:②
幼児期は朝型人間➝思春期は夜型人間➝大人になりまた朝型人間に回帰
ということで、今回は子どもに着目して年齢と睡眠に関してみてきました。
次回は、大人に着目してみていきますので、宜しくお願い致します。
『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』
参考文献
『よく眠るための科学が教える10の秘密』リチャード・ワイズマン著
『スタンフォード式 最高の睡眠』西野 精治著
『賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る』メンタリストDaiGo著
『一流の睡眠』裴 英洙著
『睡眠こそ最強の解決策である』マシュー・ウォーカー著
『世界の最新論文と450年企業経営者による実践でついにわかった 最強の睡眠』西川 ユカコ著
『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』ショーン・スティーブンソン著
『最高の体調』鈴木 祐著
『ぐっすり眠る習慣』白濱 龍太郎著
『世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術』ニック・リトルヘイルズ著
『Sleep,Sleep,Sleep』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著
『最高のリターンをもたらす超・睡眠術 30のアクションで眠りの質を高める』西野 精治著 木田 哲生著
『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』鈴木 祐著
『眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法』田中奏多著
『熟睡者』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著
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