【快眠に導くナイトルーティン】
〖今回のポイント〗
脳の「思考モード」をオフにする
・マインドワンダリング状態は退屈や疲れを感じたときに生じやすく、長く続くとネガティブな気分をもたらす原因になってしまう
・「悩みや不安の原因が、自分でコントロールできる種類のものかどうか」を整理する
・脳をしっかり休息させるためには、睡眠に入る前の段階から脳への負担をできるだけ軽減させ、論理的思考にブレーキをかけて、何も考えない休息状態に持っていく
[瞑想]
・瞑想を行うと、優れた集中力が身につき、寝る時間になって眠ることに集中すればそのまま眠れるようになる
・瞑想の効能
;・集中力が高まる
・ストレスが減る
・睡眠の量と質が改善される
・瞑想のなかでももっとも短時間で、しかも大きな効果を与えるとされているのが「慈悲の瞑想」
・すべてのものに感謝し、その幸せを願うという思いも持って瞑想することで、脳が落ち着いてリラックス状態に導かれ、それに伴って睡眠の質も上がる
[呼吸]
・目を閉じて呼吸に意識を集中させることを脳と身体が繰り返すことにより、それに伴う神経細胞のつながりが強化され、瞬時にリラックスした状態になる
・短く浅い呼吸は、ストレスや不安につながる一方、深くリズミカルな呼吸は、リラックスとコントロールにつながる
[楽しいことを考える]
・何も考えないよりも楽しいことを考えたほうが3倍も速く眠れる
[単調なことをする]
・数字をゆっくりと「カウントダウン」していく
・ランダムな単語から連想される情景を次々と頭の中で思い描いていくことで脳の活動を和らげ、眠りに就きやすくする
[あえて寝ない]
・眠れないとき無理に寝ようとすると、そのことによって逆に「寝ること」そのものに不安を感じ、余計に眠れなくなってしまう
➝必要以上に「寝なきゃ」と思わないことも大事
・どうしても眠れないなら思い切ってふとんから出て、心身に刺激を与えないよう穏やかに過ごす
[頭を冷やす]
・直接的に脳の温度を下げる
・方法としては、乾いたタオルを冷凍庫に入れておき、眠るときに頭の下に敷いて眠りにつく
[音楽を聴く]
・ヘッドホンでリラックス音楽を聴く
・オススメなのは川のせせらぎや鳥のさえずりなどの『自然音』
《脳の「思考モード」をオフにする》
頭の中のおしゃべりは、ストレスや手に負えない忙しさの産物です。
マインドワンダリング状態は退屈や疲れを感じたときに生じやすく、適度な範囲なら創造性を促すともいわれていますが、長く続くとネガティブな気分をもたらす原因になってしまいます。
まず考えるべきは、「悩みや不安の原因が、自分でコントロールできる種類のものかどうか」を整理すること。
悩みや不安は、自分の行動で対処できることだけに絞り、あとは考えないのが得策。
自分で解決できないことを、考え続けてもしょうがないですからね。
いったん心配事が気にかかり始めると、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌され、さらに頭が冴えてしまうことに。
脳をしっかり休息させるためには、睡眠に入る前の段階から脳への負担をできるだけ軽減させ、論理的思考にブレーキをかけて、何も考えない休息状態に持っていく必要があるわけです。
そうです。「思考モード」をオフにする必要があるのです。
「思考モード」をオフにしてマインドフルネスを続けると、前頭前野や海馬の神経細胞の密度が大きくなったり、感情を司る扁桃体が小さくなるなど脳の器質的な変化が起きることがわかっています。
それでは、「思考モード」をオフにする方法をいくつか紹介させていただきます。
[瞑想]
「思考モード」をオフにするといったら、まず思い浮かべるのが「瞑想」ですね。
瞑想を行うと、優れた集中力が身につき、寝る時間になって眠ることに集中すればそのまま眠れるようになります。
ここで瞑想の効能を列挙しておきますね。
・集中力が高まる
・ストレスが減る
・睡眠の量と質が改善される
➝瞑想に慣れている人のほうが、瞑想しない人に比べてメラトニンの基準値が高いことがわかっています。
では、どんな瞑想法がいいのでしょうか。
瞑想のなかでももっとも短時間で、しかも大きな効果を与えるとされているのが「慈悲の瞑想」です。
やり方は、背筋を伸ばして目を閉じ、「自分」と「自分の大切な人」の、幸せで楽しい日々や辛苦からの解放を願う言葉を唱え続ける、これだけです。
すべてのものに感謝し、その幸せを願うという思いも持って瞑想することで、脳が落ち着いてリラックス状態に導かれ、それに伴って睡眠の質も上がるというわけです。
周囲の人たちの幸福を願うポジティブな気持ちになれば、脳のストレスも減っていきます。
慈悲の瞑想をすることで睡眠の質は良くなるのですが、その他にも良い効果があります。
慈悲の瞑想を実践することで、
・ポジティブ感情や人生に対する幸福度が高まり、うつ症状が軽減し、自尊心(プライドというより、今の自分をありのままに認められる自己肯定感のような感覚)も身につき、さらには人生の目的が明確に見えてきたという驚くべき結果が確認された
・メンタルヘルスに重要な迷走神経の働きが改善してストレスが軽減した
と、いいことばかりの瞑想法です。
是非、お試しあれ。
[呼吸]
目を閉じて呼吸に意識を集中させることを脳と身体が繰り返すことにより、それに伴う神経細胞のつながりが強化され、瞬時にリラックスした状態になることができます。
呼吸は自分でコントロールできるので、呼吸を通じて正常な状態に戻すことは可能なわけですね。
基本的に、短く浅い呼吸は、ストレスや不安につながる一方、深くリズミカルな呼吸は、リラックスとコントロールにつながります。
また、「吸う」ことは交感神経とのつながりがあり、「吐く」は副交感神経とのつながりがありますので、就寝前の呼吸では吐く時間を長くするように意識してみてください。
[楽しいことを考える]
何も考えないよりも楽しいことを考えたほうが3倍も速く眠れることがわかっています。
次、眠れない夜がきたら、楽しいことを考えてみてください。
[単調なことをする]
まず紹介するのが「カウントダウン」です。
ベッドに入ったら、まずスタートする数字を「20」とか「30」などと決めます(眠れない時は多めに設定します)。
そこから頭の中で「19、18、17」のように、ひとつずつカウントダウンしていくだけです。
ポイントは、あわてずにゆっくり、たっぷり時間をかけて数えることです。
他には、ランダムな単語から連想される情景を次々と頭の中で思い描いていくことで脳の活動を和らげ、眠りに就きやすくする方法もあります。
脳の働きが「単語の情景をイメージする」という一択になることで、結果的に、不安や悩みなどあれこれ考えなくなり、脳がリラックス状態になります。
[あえて寝ない]
眠れないとき無理に寝ようとすると、そのことによって逆に「寝ること」そのものに不安を感じ、余計に眠れなくなってしまいます。
必要以上に「寝なきゃ」と思わないことも大事なわけです。
眠れない時は逆に「寝ない」と考えると、不思議とすぐに眠れてしまうものです。
また、人は暗い場所で目を閉じてじっとしていると、ネガティブな思考を巡らす傾向にあります。
ですので、どうしても眠れないなら思い切ってふとんから出て、心身に刺激を与えないよう穏やかに過ごすことも考えてみてください。
[頭を冷やす]
直接的に脳の温度を下げる方法もいいかもしれませんね。
方法としては、乾いたタオルを冷凍庫に入れておき、眠るときに頭の下に敷いて眠りにつきます。
これにより、脳がクールダウンされ、考えごとをせず眠りやすくなります。
[音楽を聴く]
リラックス音楽を聴くのも一案です。
ポイントは、「リラックス音楽」です。
興奮するような音楽は避けてくださいね。
また、注意点が1つ。
「歌詞つき」の歌は避ける。
歌詞があると、脳には負荷がかかってしまい、睡眠の邪魔になってしまいます。
やはり、オススメなのは川のせせらぎや鳥のさえずりなどの『自然音』ですね。
【まとめ】
脳の「思考モード」をオフにする
・マインドワンダリング状態は退屈や疲れを感じたときに生じやすく、長く続くとネガティブな気分をもたらす原因になってしまう
・「悩みや不安の原因が、自分でコントロールできる種類のものかどうか」を整理する
・脳をしっかり休息させるためには、睡眠に入る前の段階から脳への負担をできるだけ軽減させ、論理的思考にブレーキをかけて、何も考えない休息状態に持っていく
[瞑想]
・瞑想を行うと、優れた集中力が身につき、寝る時間になって眠ることに集中すればそのまま眠れるようになる
・瞑想の効能
;・集中力が高まる
・ストレスが減る
・睡眠の量と質が改善される
・瞑想のなかでももっとも短時間で、しかも大きな効果を与えるとされているのが「慈悲の瞑想」
・すべてのものに感謝し、その幸せを願うという思いも持って瞑想することで、脳が落ち着いてリラックス状態に導かれ、それに伴って睡眠の質も上がる
[呼吸]
・目を閉じて呼吸に意識を集中させることを脳と身体が繰り返すことにより、それに伴う神経細胞のつながりが強化され、瞬時にリラックスした状態になる
・短く浅い呼吸は、ストレスや不安につながる一方、深くリズミカルな呼吸は、リラックスとコントロールにつながる
[楽しいことを考える]
・何も考えないよりも楽しいことを考えたほうが3倍も速く眠れる
[単調なことをする]
・数字をゆっくりと「カウントダウン」していく
・ランダムな単語から連想される情景を次々と頭の中で思い描いていくことで脳の活動を和らげ、眠りに就きやすくする
[あえて寝ない]
・眠れないとき無理に寝ようとすると、そのことによって逆に「寝ること」そのものに不安を感じ、余計に眠れなくなってしまう
➝必要以上に「寝なきゃ」と思わないことも大事
・どうしても眠れないなら思い切ってふとんから出て、心身に刺激を与えないよう穏やかに過ごす
[頭を冷やす]
・直接的に脳の温度を下げる
・方法としては、乾いたタオルを冷凍庫に入れておき、眠るときに頭の下に敷いて眠りにつく
[音楽を聴く]
・ヘッドホンでリラックス音楽を聴く
・オススメなのは川のせせらぎや鳥のさえずりなどの『自然音』
【クイズ】
Q1:眠りを誘発してくれる行動として適しているのは以下のうちどれか。
①瞑想する ②細かい呼吸を繰り返す ③悲しいことを思い出す
Q2:睡眠を誘発する呼吸法として正しいのはどちらか。
①吸う時間を長くする ②吐く時間を長くする
Q3:眠りを誘発してくれる行動として適しているのは以下のうちどれか。
①あえて寝ない ②頭を温める ③ロックミュージックを聴く
回答
Q1の正解:①
瞑想で睡眠の量と質が改善します
呼吸は深呼吸の方がいいですね
悲しいことは思い出さず、楽しいことを考えるようにしましょう
Q2の正解:②
呼気を長くして副交感神経を刺激しましょう
吸気を長くしてしまうと交感神経を刺激してしまい興奮して眠れなくなってしまいます
Q3の正解:①
「あえて寝ない」ことで逆に眠れることも多々あります
頭は冷やしましょう
音楽を聴くならリラックスする音楽を聴きましょう
今回は、「思考オフ」に関してみてきました。
次回は、「小技編」として小技を何種類か見ていきたいと思います。
『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』
参考文献
『よく眠るための科学が教える10の秘密』リチャード・ワイズマン著
『スタンフォード式 最高の睡眠』西野 精治著
『賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る』メンタリストDaiGo著
『一流の睡眠』裴 英洙著
『睡眠こそ最強の解決策である』マシュー・ウォーカー著
『世界の最新論文と450年企業経営者による実践でついにわかった 最強の睡眠』西川 ユカコ著
『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』ショーン・スティーブンソン著
『最高の体調』鈴木 祐著
『ぐっすり眠る習慣』白濱 龍太郎著
『世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術』ニック・リトルヘイルズ著
『Sleep,Sleep,Sleep』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著
『最高のリターンをもたらす超・睡眠術 30のアクションで眠りの質を高める』西野 精治著 木田 哲生著
『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』鈴木 祐著
『眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法』田中奏多著
『熟睡者』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著
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