快眠に導くナイトルーティン~深部体温攻略編~

睡眠

【快眠に導くナイトルーティン】

深部体温を操る方法として、いくつか方法がありますので、ひとつずつ見ていきましょう。

〖今回のポイント〗

[入浴編]

・夜ぐっすり眠るためには、ゆっくり風呂に浸かることが大事

;寝る前のお風呂は、健康な大人で深いノンレム睡眠が10-15%増えることも実証されている

・入浴で上がった深部体温は、1時間~1時間半後に下がってくる

➝就寝時間から逆算して入浴タイムを設ける

・入浴の際のコツ;「浴室の電気を消す」

・寝る前の入浴のガイドライン

➀お湯の温度は40-42度がベスト

➁入浴やシャワーは就寝の1時間半前くらいがベスト

➂入浴は「20-30分くらい」かけてゆっくりと

・睡眠のクオリティを上げる3つの体温スイッチ

➀就寝90分前の入浴

➁足湯に秘められた驚異の『熱放散力』

➂体温効果を上げる「室温コンディショニング」

[室温管理編]

・エアコンなども使用し、室温は25度前後に保つ

・エアコンは「ノンレム睡眠-レム睡眠のサイクル」に合わせて「90分単位で1-2回分」、3時間でオフになるようにセットする

[食事編]

・深部体温を下げるために夜におすすめしたい夕食メニューは「辛いもの」

;辛いものを食べることによる「深部体温の落差」が睡眠を誘発して、心地よい眠気をもたらしてくれる

[運動編]

・昼間にエクササイズをすると夜の睡眠に効果満点

 ;特にヨガと太極拳が質の高い夜の眠りに効果あり

・有酸素運動は交感神経の刺激にもなるので、朝から昼間にかけての時間帯にやる

・筋トレやHIITといった息が上がるような激しめの運動に関しても、なるべく早めの時間帯がベスト

;遅くともベッドに入る3時間くらい前には終わらせておく

・1日20分の筋トレが、睡眠の質を改善する

《深部体温へのアプローチ;入浴編》

まずは、『入浴編』から。

夜ぐっすり眠るためには、ゆっくり風呂に浸かることが大事です。

寝る前のお風呂は、健康な大人で深いノンレム睡眠が10-15%増えることも実証されているくらいです。

ですので、「湯船に浸かる」は必須の儀式としてもいいくらいです

前回お伝えさせていただいたとおり、「体温が上がった状態」をつくるためには、入浴は非常に有効な手段ですからね。

シャワーだけでは、なかなか深部体温まで上げるのは難しいので、湯船に浸かることをオススメします。

念のためおさらいしておきましょう。

入浴によって上がった深部体温は、入浴しない時の体温より低くなり、スムーズな入眠へと導いてくれます。

これは、湯船で皮膚が温められることで血管が広がり、それにより熱の放射と(快眠の条件である)体の冷却が促進されるからですね。

入浴で上がった深部体温は、1時間~1時間半後に下がってくるので、就寝時間から逆算して入浴タイムを設けるようにしましょう。

寝る90分前に40℃前後のお湯に、20分程度入浴するのがよいかと。

熱々のお湯に短時間浸かるよりも、ぬるめのお湯にゆっくり浸かるのがオススメです。

ここでコツを1つ。

「浴室の電気を消す」です。

メラトニン分泌の関係から就寝前の明るい環境は避けた方がいいのでね。

僕自身も、浴室の電気はつけてません。

脱衣所の電気がついていれば、それなりに明るいですので。

簡単に、寝る前の入浴のガイドラインとしてまとめておきます。

➀お湯の温度は40-42度がベスト

➁入浴やシャワーは就寝の1時間半前くらいがベスト

➂入浴は「20-30分くらい」かけてゆっくりと

どうしてもシャワーで対応したい人は、首の後ろに少し熱めのお湯を10分程度あて続けると、深部体温の上昇をうながせる可能性があるとのことですので、試してみてもいいかもしれません。

また、サウナを利用すると、短時間で深睡眠を得られることに加え、日中の眠気も防止してくれることもわかっていますので、サウナもいいかもしれませんね。

今は「サウナ―」が多いですもんね。

ここで、睡眠のクオリティを上げる3つの体温スイッチに関してまとめておきましょう。

➀就寝90分前の入浴

➁足湯に秘められた驚異の『熱放散力』

➂体温効果を上げる「室温コンディショニング」

まずは➀に関して。

深部体温と皮膚温度をより縮める方法、それが『入浴』になります。

入浴はその深部体温をも動かす強力なスイッチとなります。

ある実験で、40℃のお風呂に15分入ったあとで体温を測定すると、深部体温もおよそ0.5℃上がることがわかりました。

ここで大事なポイントは、「深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質がある」ということです。

入浴で深部体温を意図的に上げれば入眠時に必要な「深部体温の下降」がより大きくなり、熟眠につながります。

0.5℃上がった深部体温が元に戻るまでの所要時間は90分ほど。

ですので、寝る90分前に入浴をすませておけば、その後さらに深部体温が下がっていき、皮膚温度との差も縮まり、スムーズに入眠できるという流れです。

「忙しくて、寝る90分前に入浴するなんて無理だよ!」という人は、深部体温が上がりすぎないように、ぬるい入浴かシャワーで済ませるのも一案です。

ですが、忙しいときほど睡眠の質を重視して、入眠メカニズムを起動させるために寝る90分前には、30分は無理でも、たとえ10分でもいいからお湯に浸かるようにしてみてください。

なかなか大変かと思いますが是非、睡眠に投資してみてください。

大きなリターンが得られるはずです。

ここでちょっと余談を。

なんと温泉浴の方が普通浴よりも深部体温が大きく上がったとの報告があります。

つまり、深部体温を大きく上げて下げられる『温泉』の方が強力だということですね。

温泉旅館に行くとよく眠れるのは、『温泉の力』が影響していたのかもしれませんね。

続いて➁に関して。

シャワーよりも効果的な即効スイッチとして『足湯』があげられます。

『足湯』で足の血行を良くして熱放散を促せば、入浴と同等の効果があると。

足湯は主に「熱放散のアプローチ」になります。

ですが、せっかく足湯をしたにもかかわらず靴下を履いたまま寝てしまうと、足からの熱放散が妨げられてしまうので注意しましょう。

脱がない靴下は、眠りの助けにはなりません。

なぜなら、ずっと温めていると今度は熱がたまる「うつ熱」現象が発生し、熱放散が起きなくなるからです。

では冷え性の人はどうなるの?という話ですが、、、。

結局のところ冷え性の人に一番いいのは、抜本的な体質改善です。

冷え性の人は一度医師に相談してみてください。

最後、➂に関して。

室温を整えておかないと上記のメリットを引き出すことができません。

また湿度が高すぎると発汗しなくなり、手足からの熱放散を妨げられ、眠りが阻害されてしまいます。

室温管理に関しては、後述していきますね。

最後にまた余談を。

就寝前には、交感神経と副交感神経のバランスが大事になってきます。

ですので、自律神経を整えるために、お風呂の最後に交代浴を試してみるのも一案です。

方法としましては、ふくらはぎから足首にかけて、熱いお湯、冷たいお湯を交互に3回かけると交感神経と副交感神経の調整が上手になるみたいです。

気になる方は是非試してみてください。

《深部体温へのアプローチ;室温管理編》

続きまして、『室温管理編』です。

25度前後くらいの温度設定で室温を下げ、放熱されず体の中にたまった熱を外に逃がして深部体温を下げましょう。

電気代などが気になるかとは思いますが、エアコンがある人はエアコンを使ってください。

「ノンレム睡眠-レム睡眠のサイクル」に合わせて「90分単位で1-2回分」、3時間でオフになるようにセットするといいと言われています。

明け方に自然に深部体温が上がるよううまくコントロールしていくと、よい目覚めが得られ、一日のパフォーマンスにもよい影響をもたらします。

ただし、明け方に暑くて起きてしまうなんてことになると、睡眠後半に多くなるレム睡眠の質が下がってしまいますので、注意が必要です。

明け方に暑くて起きてしまうという人は、もう少し長時間のタイマー設定でもいいかもしれません。

《深部体温へのアプローチ;食事編》

続きまして、『食事編』です。

深部体温を下げて心地よく眠りに落ちたい夜におすすめしたい夕食メニューは、ずばり「辛いもの」です。

辛いものを食べることで生まれた「深部体温の落差」が睡眠を誘発して、心地よい眠気をもたらしてくれます。

ここで注意点をひとつ。

辛い物は「夜」であって「日中」には食べない方がいいです。

昼間にカレーや辛いものを食べると体温の上げ下げが起き、体が睡眠に最適な“おやすみモード”になってしまいます。

これが夜ならばぐっすり眠れますが、昼だと午後のパフォーマンスが圧倒的に低下してしまい、生産性がだだ下がりです。

またお鍋も、昼食ではなく夕食に適している料理と言えます。

《深部体温へのアプローチ;運動編》

続きまして、『運動編』です。

昼間にエクササイズをすると夜の睡眠に効果満点

運動の種類としては、特にヨガ太極拳が質の高い夜の眠りに効果があるといわれています。

ですので、ぐっすり眠りたい場合は昼間、家にこもっていないで、店を覗いたり観光したり、行ったことのない美術館やギャラリーを訪ねる方が良いと言えますね。

夜ぐっすり眠る割合を確実に高めるためには、時間として昼間に最低でも合計2時間半の中程度の有酸素運動、あるいは合計75分間の激しいエクササイズを毎週おこなう必要あるとのこと。

運動を行う時間帯にも着目しましょう。

有酸素運動は交感神経の刺激にもなりますので、朝から昼間にかけての時間帯にやるのがベスト。

また筋トレやHIITといった息が上がるような激しめの運動に関しても、なるべく早めの時間帯がベストかと。

遅くともベッドに入る3時間くらい前には終わらせておくのがベストです。

また、筋トレに関しては、1日20分の筋トレが、睡眠の質を改善するともいわれています。

余談ですが、夕方から20時くらいまでのあいだに筋トレすると、寝ているあいだにより筋肉を増強させることができるみたいですよ。

より筋肉の隆起を手に入れたい人は参考にしてみてください。

【まとめ】

[入浴編]

・夜ぐっすり眠るためには、ゆっくり風呂に浸かることが大事

;寝る前のお風呂は、健康な大人で深いノンレム睡眠が10-15%増えることも実証されている

・入浴で上がった深部体温は、1時間~1時間半後に下がってくる

➝就寝時間から逆算して入浴タイムを設ける

・入浴の際のコツ;「浴室の電気を消す」

・寝る前の入浴のガイドライン

➀お湯の温度は40-42度がベスト

➁入浴やシャワーは就寝の1時間半前くらいがベスト

➂入浴は「20-30分くらい」かけてゆっくりと

・睡眠のクオリティを上げる3つの体温スイッチ

➀就寝90分前の入浴

➁足湯に秘められた驚異の『熱放散力』

➂体温効果を上げる「室温コンディショニング」

[室温管理編]

・エアコンなども使用し、室温は25度前後に保つ

・エアコンは「ノンレム睡眠-レム睡眠のサイクル」に合わせて「90分単位で1-2回分」、3時間でオフになるようにセットする

[食事編]

・深部体温を下げるために夜におすすめしたい夕食メニューは「辛いもの」

;辛いものを食べることによる「深部体温の落差」が睡眠を誘発して、心地よい眠気をもたらしてくれる

[運動編]

・昼間にエクササイズをすると夜の睡眠に効果満点

 ;特にヨガと太極拳が質の高い夜の眠りに効果あり

・有酸素運動は交感神経の刺激にもなるので、朝から昼間にかけての時間帯にやる

・筋トレやHIITといった息が上がるような激しめの運動に関しても、なるべく早めの時間帯がベスト

;遅くともベッドに入る3時間くらい前には終わらせておく

・1日20分の筋トレが、睡眠の質を改善する

【クイズ】

Q1:睡眠のためには、お風呂に浸かるよりもシャワー浴の方がよい。〇か×か。

Q2:就寝前の入浴ガイドラインとして最も適しているものは以下のうちどれか。

 ①お湯の温度は45℃がベスト ②寝る直前に入る ③20-30分かけてゆっくり入る

Q3:睡眠の質をアップしてくれる取り組みとして正しいのは以下のうちどれか。

 ①夕食は辛い物を食べる ②寝る直前に激しい運動をする ③エアコンはつけない

回答

Q1の正解:×

夜ぐっすり眠るためには、ゆっくり風呂に浸かることが大事です

寝る前のお風呂は、健康な大人で深いノンレム睡眠が10-15%増えることも実証されているほどです

Q2の正解:③

 寝る前の入浴のガイドライン

➀お湯の温度は40-42度がベスト

➁入浴やシャワーは就寝の1時間半前くらいがベスト

➂入浴は「20-30分くらい」かけてゆっくりと

Q3の正解:①

 ・深部体温を下げるために夜におすすめしたい夕食メニューは「辛いもの」

;辛いものを食べることによる「深部体温の落差」が睡眠を誘発して、心地よい眠気をもたらしてくれる

・昼間にエクササイズをすると夜の睡眠に効果満点

 ;特にヨガと太極拳が質の高い夜の眠りに効果あり

・エアコンなども使用し、室温は25度前後に保つ

今回は、「深部体温を操るアプローチ法」をまとめてみました。

次回は、「デジタルデトックス」に関して見ていきたいと思います。

『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』

参考文献

『よく眠るための科学が教える10の秘密』リチャード・ワイズマン著

『スタンフォード式 最高の睡眠』西野 精治著

『賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る』メンタリストDaiGo著

『一流の睡眠』裴 英洙著

『睡眠こそ最強の解決策である』マシュー・ウォーカー著

『世界の最新論文と450年企業経営者による実践でついにわかった 最強の睡眠』西川 ユカコ著

『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』ショーン・スティーブンソン著

『最高の体調』鈴木 祐著

『ぐっすり眠る習慣』白濱 龍太郎著

『世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術』ニック・リトルヘイルズ著

『Sleep,Sleep,Sleep』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著

『最高のリターンをもたらす超・睡眠術 30のアクションで眠りの質を高める』西野 精治著 木田 哲生著

『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』鈴木 祐著

『眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法』田中奏多著

『熟睡者』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著

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