【快眠に導く朝のルーティン】
〖今回のポイント〗
[朝食にて目覚める]
・朝食を食べることで、親時計だけでなく子時計までリセットすることができる
・光を浴び、朝食を食べることがより強固なリセット法
・朝ごはんは量を多く食べる必要はなく、何か少しでもいいので食べることが重要
・できれば温かいものがオススメ;覚醒を促すには、深部体温を上げるとよいから
・体内時計への影響は、胃がからっぽの時間が長ければ長いほど、また、食事の量が多ければ多いほど活発になる
ベストな朝食
・朝食は、メラトニンの材料となる栄養素であるトリプトファンや、GABAを多く含む食材を摂取するのがオススメ
・トリプトファンを多く含む食品は、納豆やみそなどの大豆製品や、チーズやヨーグルトといった乳製品、卵、ナッツ類など
;特に、トリプトファンが豊富な食べ物として一押しなのがお味噌汁
・焼き鮭、味噌汁、納豆、白米といった典型的な和の朝食メニューは、睡眠に最適な食事
・朝食のひとつの目安としては、前回の食事から8時間空けておくことが理想
➝空腹時間が長いほど、体内時計への影響は大きくなる
・日光が差し込む部屋で食べると、太陽の力で目覚めがよくなるので、一石二鳥
《朝食にて目覚める》
前回もお話させていただいたとおり、体内時計のリセット法には大きく「光によるリセット」と「食事によるリセット」があります。
特に大事なのが、「朝食を食べること」。
朝食を食べることで、親時計だけでなく子時計までリセットすることができます。
もちろん、光によるリセットのみでも可能ですが、食事によるリセットが加わることで、より強固なものになります。
ですので、光を浴び、朝食を食べることで中枢の体内時計と、末梢の体内時計をしっかり合わせるようにしていきましょう。
朝食をないがしろにすれば、一日中、冴えない自分になってしまうことを覚えておきましょう。
朝ごはんは量を多く食べる必要はなく、何か少しでもいいので食べることが重要です。
「太陽の光」「水分」「エネルギー補給」という手段はすべて、自然に身体を適切な時間に目覚めさせることができるもの。
また、噛むという作業が、脳に刺激を与えて覚醒作用をもたらし、生体リズムを整えてくれます。
朝ごはんは温かいものを食べることがオススメです。
覚醒を促すには、深部体温を上げるとよいからですね。
日本人と言えば味噌汁。
味噌汁がいいのは、栄養価もさることながら、温かいので深部体温を上げてくれるからですね。
加えて、食事により腸を動かすことでも、体温を上げることにつながります。
睡眠時間が少なかったり生活が不規則になると、腸での便の生成や蓄積も乱れがちになることがわかっていますので、規則的な生活でしっかり腸を動かしていきましょう。
腸の状態が脳の機能に影響を及ぼすこともわかってきていますので、そういう面でも朝からしっかり腸を動かすことは大事ですね。
また、体内時計への影響は、胃がからっぽの時間が長ければ長いほど、また、食事の量が多ければ多いほど活発になることもわかっています。
[ベストな朝食]
[食材]
まずは、「食材」に着目します。
朝食は、メラトニンの材料となる栄養素であるトリプトファンや、GABAを多く含む食材を摂取するのがオススメ。
トリプトファンを多く含む食品は、納豆やみそなどの大豆製品や、チーズやヨーグルトといった乳製品、卵、ナッツ類などです。
トリプトファンは野菜や果物よりも肉、魚、卵、豆、乳製品といったタンパク質に豊富に含まれます。
特に、トリプトファンが豊富な食べ物として一押しなのがお味噌汁。
そこに、セロトニンの合成に不可欠なビタミンB6を多く含んでいるカツオ、マグロ、鮭といった魚を一緒に食べれば文句なしの朝食になります。
そう考えると、焼き鮭、味噌汁、納豆、白米といった典型的な和の朝食メニューは、睡眠に最適な食事だったということですね。
さすが日本人。
他には、バナナもオススメ食材です。
バナナは唯一、単品でトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物の全てが入った食品です。
ここでちょっと脱線気味なりますが、「口中調味」に関して少し書かせていただきます。
複数の種類の食べ物を口の中で合わせて食べることによって味を調整することを、「口中調味」といいます。
和食は一汁三菜を基本としており、口中調味は和食のマナーの一つでもあります。
また、口中調味は白飯を美味しいと感じることとも関連しているなんていう報告もあるくらいです。
そんな口中調味のよいところは、舌を鍛えるだけでなく、セロトニンを増やすことにもつながるということ。
前回までにも何度も出てきていますが、セロトニンは睡眠に不可欠なホルモンでしたね。
また、リズム運動である「噛む」回数が多くなると、セロトニンを「食べ方」でも増やすことができるわけです。
「口中調味」あなどれませんな。
それと同時に、和食や口中調味を作り出した昔の日本人、尊敬しますね。
[時間]
「時間」にも着目しましょう。
朝食のひとつの目安としては、前回の食事から8時間空けておくことが理想的。
空腹時間が長いほど、体内時計への影響は大きくなりますのでね。
また、食べる時は「気持ちいい」と感じながら、できれば30分くらいかけてゆっくり朝食を摂るようにしましょう。
[場所]
最後に「場所」に着目します。
日光が差し込む部屋で食べると、太陽の力で目覚めがよくなるので、一石二鳥。
できれば、温室にいるときのような、ふんわりしたぬくもりが得られる場所がベスト。
【まとめ】
[朝食にて目覚める]
・朝食を食べることで、親時計だけでなく子時計までリセットすることができる
・光を浴び、朝食を食べることがより強固なリセット法
・朝ごはんは量を多く食べる必要はなく、何か少しでもいいので食べることが重要
・できれば温かいものがオススメ;覚醒を促すには、深部体温を上げるとよいから
・体内時計への影響は、胃がからっぽの時間が長ければ長いほど、また、食事の量が多ければ多いほど活発になる
ベストな朝食
・朝食は、メラトニンの材料となる栄養素であるトリプトファンや、GABAを多く含む食材を摂取するのがオススメ
・トリプトファンを多く含む食品は、納豆やみそなどの大豆製品や、チーズやヨーグルトといった乳製品、卵、ナッツ類など
;特に、トリプトファンが豊富な食べ物として一押しなのがお味噌汁
・焼き鮭、味噌汁、納豆、白米といった典型的な和の朝食メニューは、睡眠に最適な食事
・朝食のひとつの目安としては、前回の食事から8時間空けておくことが理想
➝空腹時間が長いほど、体内時計への影響は大きくなる
・日光が差し込む部屋で食べると、太陽の力で目覚めがよくなるので、一石二鳥
【クイズ】
Q1:朝食を摂ることでリセットできる体内時計として最も適しているのはどれか。
①親時計 ②子時計 ③親時計+子時計
Q2:オススメの朝食として適切なのはどちらか。
①温かい食べ物 ②冷たい食べ物
Q3:夕食から朝食の時間はなるべく確保する。〇か×か。
回答
Q1の正解:③
朝食を食べることで、親時計だけでなく子時計までリセットすることができます
光を浴び、朝食を食べることはより強固なリセット法になります
Q2の正解:①
できれば温かいものがオススメ;覚醒を促すには、深部体温を上げるとよいからですね
特にオススメなのが「味噌汁」ですね
Q3の正解:〇
朝食のひとつの目安としては、前回の食事から8時間空けておくことが理想的
空腹時間が長いほど、体内時計への影響は大きくなるといわれています
今回は、モーニングルーティンの「体内時計編」をみてきました。
次回は、「目覚め編」を見ていきたいと思います。
『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』
参考文献
『よく眠るための科学が教える10の秘密』リチャード・ワイズマン著
『スタンフォード式 最高の睡眠』西野 精治著
『賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る』メンタリストDaiGo著
『一流の睡眠』裴 英洙著
『睡眠こそ最強の解決策である』マシュー・ウォーカー著
『世界の最新論文と450年企業経営者による実践でついにわかった 最強の睡眠』西川 ユカコ著
『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』ショーン・スティーブンソン著
『最高の体調』鈴木 祐著
『ぐっすり眠る習慣』白濱 龍太郎著
『世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術』ニック・リトルヘイルズ著
『Sleep,Sleep,Sleep』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著
『最高のリターンをもたらす超・睡眠術 30のアクションで眠りの質を高める』西野 精治著 木田 哲生著
『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』鈴木 祐著
『眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法』田中奏多著
『熟睡者』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著
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