前回『運動の効用』に関してみてきましたので、今回はその効果を上げる方法を見ていこうかと思います。
まずは「場所」と「タイミング」です。
≪運動をやる場所≫
みなさんは、運動をどんな場所で行っていますか?
僕もそうなのですが、自宅やジムなどで行う人が多いのではないでしょうか。
しかし、運動の効果を上げるためには、室内よりも屋外の方がいいみたいです。
もっと言うと、緑の多い場所での運動の方がより良いみたいです。
自然と触れ合おう
自然の中で過ごすと心身ともに健康によいという科学的な根拠は、さまざま報告されています。
自然の中で過ごすことで、副交感神経の活発化や交感神経の抑制、ストレスホルモンであるコルチゾールの低下、免疫力の向上、NK(ナチュラルキラー)細胞の活性化、抗がんタンパク質の増加、血圧の低下などの効果が期待でき、健康増進に効果があることが実証されています。
自然は偉大です。
グリーン・エクササイズの効果
自然の中にいるだけでもこれだけの効果があるわけですから、自然の中で運動したらどんな効果を得られるのでしょうか。
グリーン・エクササイズに関して、イギリスのエセックス大学の研究では、短期間(5分)でも、かなりのレベルでメンタルヘルスを向上させることができると報告しています。
また、より効果が大きかったのは、湖や川のような水もある自然でのエクササイズだったとのこと。
もちろん、国立公園や山の中のようなところではなくても、都心にあるような緑化された広場や公園などでも効果があることがわかっていますので、都心にお住いの方でも心配はいらなそうです。
どんな運動であれ、屋外で体を動かし始めて5分もすると、気分が明るくなり、楽観的になれるわけですな。
自然のなかでは、社会的役割や、他人との関係や、過去によって定義された自分ではない、新しい自分に出会える可能性がひろがっているようです。
こんな報告もあります。
・世界中どこでも、自然との強いつながりを感じている人ほど、人生に対する満足感が大きく、活力にあふれ、しっかりとした目的意識を持ち、幸福感を感じている
・自然の豊かな場所へ行くことが多い人ほど、自分の人生には価値があると感じている
いや~人生の価値にまで影響を及ぼしてしまうのですね。すごい!
公園やコミュニティ・ガーデンなどを含む、緑地の多い地域に住むことによって、人生の満足感が高くなり、精神的苦痛の緩和につながるとまで言われていますので、場所の選択は大事になってきますね。
緑地が、人と人をつなげる
緑地は、帰属意識や信頼や友情といった、絆を形成する資本を増やすとともに、助けが必要なときに頼りになる幅広い社会的ネットワーク、すなわち人と人をつなげる資本を増やすんだとか。
以前、運動で社交的になれるという話をしましたが、これを踏まえると、緑がある場所での運動はより人と人とをつなげてくれるということになりますね。
≪運動をやるタイミング≫
続いては、運動をするタイミングについてみていきましょう。
目的別にベストな運動タイミングがある
運動をするのにいい時間帯があります。
人間の運動パフォーマンスは約26%が時間に左右されると言われていますので、自分の目的にあった時間帯に運動することが大切です。
以下に具体例を挙げてみます。
・脂肪を燃やしたり代謝を上げたりするのであれば、朝がオススメ
・食欲を抑えたいのであれば、夕方がオススメ
僕も朝の通勤前に30分程、有酸素運動と筋トレを組み合わせて運動を取り入れて代謝を高めるようにしております。
また、最もケガをしやすいのは朝の6時頃だと言われています。
体内時計にもよりますが、早朝に激しい運動を行うと、体を痛める可能性が高いので、気をつけましょう。
運動に最適なピークがくる時間帯も体内時計によって変わってくると。
自分の体内時計に合わせて運動を取り入れてみてくださいね。
・体内時計が朝型の人→ピークは10-11時頃にくるので、その時間帯がオススメ
・体内時計が夜型の人→ピークは夕方にくるので、夕方がオススメ
・体内時計が中間型の人→12-15時がオススメ
以前に睡眠に関するお話で出てきましたが、マイケルブレウス博士が提唱したクロノタイプ診断でも、運動に関して触れていますので是非チェックしてみてください。
ちなみに、筋肉や持久力をつけたいのであれば、夕方のトレーニングの方がいいみたいですよ。
【まとめ】
・自然の中で過ごすことで、健康増進に効果があることが実証されている
;副交感神経の活発化や交感神経の抑制、ストレスホルモンであるコルチゾールの低下、免疫力の向上、NK(ナチュラルキラー)細胞の活性化、抗がんタンパク質の増加、血圧の低下など
・5分でも、かなりのレベルでメンタルヘルスを向上させることができる
・自分の人生には価値があると感じやすくなる
・人と人をつなげる資本を増やす
・人間の運動パフォーマンスは約26%が時間に左右される
;・脂肪を燃やしたり代謝を上げたりするのであれば、朝がオススメ
・食欲を抑えたいのであれば、夕方がオススメ
・最もケガをしやすいのは朝の6時頃
【クイズ】
Q1:運動の効果を上げてくれる場所として最も適切なのはどれか。
①自宅 ②ジム ③自然の中
Q2:運動するタイミングとして、脂肪を燃やしたり代謝を上げたりするのであれば、夕方がオススメ。〇か×か。
Q3:運動で最もケガをしやすい時間帯は以下のうちどれか。
①朝6時 ②昼12時 ③夜6時
回答
Q1の正解:③
運動で学力はupします
ここで重要な点は何をして身体を動かすかではなく、とにかく身体を動かすことです
Q2の正解:×
脂肪を燃やしたり代謝を上げたりするのであれば、朝がオススメになります
夕方がオススメなのは、食欲を抑えたいときですね
Q3の正解:①
最もケガをしやすいのは朝の6時頃といわれています
今回は、運動の効果をあげる「場所」と「タイミング」に関してみてきました。
次回は、運動の効果を上げる+αをお話していこうと思います。
次回もよろしくお願いします。
『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』
【参考文献】
『最高のパフォーマンスを実現する超健康法』メンタリストDaiGo著
『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』鈴木 祐著
『スタンフォード式 人生を変える運動の科学』ケリー・マクゴニガル著
『脳を最大限に活かす究極の運動法』久賀谷 亮著
『運動脳』アンデシュ・ハンセン著
『脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方』ジョンJ・レイティ/エリック・ヘイガーマン著
『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』中野ジェームズ修一著
『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』鈴木 祐著
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