快眠に導くナイトルーティン~NG行動編~

睡眠
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【夜のNG行動】

〖今回のポイント〗

夜食が睡眠にもたらす影響

・就寝時刻に近すぎる食事を習慣的に行うことは、体内時計に差し障るリスクがある

・満腹になると、胃や腸など消化管の活動が活発になり深部体温が下がりにくくなるため寝つきや睡眠の質が悪くなる

・夜遅くの食事は、胃酸分泌を促進して、逆流性食道炎を引き起こす一因となる

・対策

 ;・夜ごはんは「腹八分目」を目安に、消化に負担がかかる肉類や揚げ物はなるべく避け、魚や卵、豆腐などでタンパク質をとる

  ・就寝3時間前までに、脂肪分の少なめのものを、腹八分目程度に抑えておく

  ・どうしても小腹が空いたら、新鮮な果物やナッツ類などを少量食べる

飲み会が睡眠にもたらす影響

・アルコールは、現在分かっているかぎり、もっとも手強いレム睡眠の敵なのです。

・アルコールの副作用

;・睡眠中にアルコールが分解されることによって交感神経が優位になり、身体も脳も休息しづらくなる

・首回りや気道周辺の筋肉の弛緩を促し、いびきの原因をつくる

・アルコールは上気道内の筋肉の正常な緊張を阻害する

・アルコールはレム睡眠を大きく阻害することも明らか

・アルコールの影響は女性の方が受けやすい

 ;アルコールの影響が女性のほうの睡眠に強く現れるのは、おそらく、アルコールを代謝するスピードが男性に比べて速いから

・対策

 ;・禁酒する時間帯を決めて、寝る数時間前には確実にアルコールが身体から抜けるようにする

  ・お酒を飲むときは水をたくさん飲む

  ・飲み会への参加を減らす

喫煙が睡眠にもたらす影響

・ニコチンには覚醒作用がある

・副流煙により喫煙者の周囲にいる家族も、いびきをかく確率が高まる

その他の睡眠前のやめるべき悪習慣

・就寝前の歯磨きはぐっすり眠るのを妨げる危険性をはらんでいる

;歯茎が刺激されると、メラトニンの分泌量が減るため

➝就寝1時間前までに歯みがきを終えておく

・寝る前の余分な水分摂取は控える

《夜食が睡眠にもたらす影響》

満腹状態と消化活動は、午後9時から10時ごろに腸の活動を抑えるという体内時計の要求と衝突してしまうことに。

つまり、「遅すぎる食事」、つまり就寝時刻に近すぎる食事を習慣的に行うことは、体内時計に差し障るリスクがあるわけです。

また、満腹になると、胃や腸など消化管の活動が活発になり深部体温が下がりにくくなるため寝つきや睡眠の質が悪くなります。

他にも、夜遅くの食事は、胃酸分泌を促進して、逆流性食道炎を引き起こす一因ともなります。

これが脂肪分の多い食事であればなおさら。

脂肪分の多い食事や食べ過ぎは、下部食道括約筋を緩ませ、その筋肉の境目を通じて胃液が逆流を起こし、食道に炎症を起こしてしまいます。

そして、逆流性食道炎の患者の半数程度が、何らかの睡眠障害で悩んでいることもわかっております。

本来睡眠をとるべき時間帯に食べ物を摂取すると、心臓の再生能力が損なわれる、なんて報告もあるくらいですので、夜食は控えましょう。

どうしても小腹が空いてしまったら、新鮮な果物やナッツ類などを少量食べるようにしてみてください。

決して加工食品を食べることのないよう注意してくださいね。

[影響を最小限にする対策]

夜ごはんは「腹八分目」を目安に、消化に負担がかかる肉類や揚げ物はなるべく避け、魚や卵、豆腐などでタンパク質をとることがオススメになります。

コツは、食事の楽しみを朝食や昼食にもってくること。

食事をいつとるかも重要です。

まずは就寝3時間前までに、脂肪分の少なめのものを、腹八分目程度に抑えておくのが理想的。

また、翌日の朝ごはんの10時間以上前に重い夜ごはん(炭水化物や量の多いタンパク質)を食べ終えるようにしましょう。

もちろん寝る直前まで食べない心がけも大切です。

夕方や夜間は食事が熱に変換される量が少ない時間帯といわれております。

ですので、18時から翌朝8時まで、つまり代謝が休憩をとる時間帯にエネルギーの摂取を休止することで、腰まわりに脂肪がつきにくくなります。

カッコいい肉体を得るためにも、食事の時間には気を配りましょう。

[空腹を感じたら…]

空腹は、覚醒を司る脳内物質のオレキシンを活性化させます。

ですので、寝る前に空腹を感じたときや、残業で夕食が遅くなってしまった場合は、消化活動に負担をかけないスープやヨーグルトなどの軽めの食事を摂るようにしましょう。

先程もお伝えした通り、夜の間食にはナッツがオススメ。

《飲み会が睡眠にもたらす影響》

深酒するとアルコールの影響による中途覚醒が起きやすく、睡眠の質が著しく落ちます。

アルコールは、現在分かっているかぎり、もっとも手強いレム睡眠の敵なのです。

お酒を飲むと短時間で眠りに落ちますが、アルコールの分解作業によって、眠りが浅くなることも事実。

入眠は良くても質は最悪です。

どういう状態なのかをみていきましょう。

アルコールには、アデノシンの細胞外濃度を高める働きがあり、それにより、眠気を催し、眠いと自覚することとなります。

しかし、アルコールによってアデノシンの力が不自然に高まると、睡眠恒常性が狂い、身体はそれを元に戻そうと必死になります。

寝る間際に飲酒をすると、眠り始めた最初の段階で通常のレム睡眠よりはるかに深い睡眠となり、その後通常のレム睡眠よりさらに眠りの浅いリバウンド効果によるレム睡眠がやってくるので、身体はそうした異常事態をなんとかおさめようとします。

そういう眠りしか得られない状態だと、目覚めも目覚めた後の気分も最悪なものになります。

良質な睡眠をとるのと、酔っぱらって気を失うのとでは雲泥の差があるということです。

ここで、アルコールの副作用を列挙しておきます。

・睡眠中にアルコールが分解されることによって交感神経が優位になり、身体も脳も休息しづらくなる

・首回りや気道周辺の筋肉の弛緩を促し、いびきの原因をつくる

アルコールが舌の筋肉を麻痺させることで、舌が気道を塞いでしまい、空気が通る時の抵抗が大きくなるためです。

・アルコールは上気道内の筋肉の正常な緊張を阻害する

お酒を数杯飲むと、眠っているときの呼吸に問題が発生するリスクが高まります。

・アルコールはレム睡眠を大きく阻害することも明らか

記憶の整理は、睡眠中に複数回訪れるレム睡眠の影響を強く受けるので、覚えておきたいことがある人は注意してくださいね。

また、アルコールによる影響は性差があると。

ある実験によると、男性に比べて女性の被験者のほうが夜中に何度も目が覚め、目覚めている時間が長く、トータルの睡眠時間が短かったとのこと。

夜の飲酒は、女性にとってはなおさら。

アルコールの影響が女性のほうの睡眠に強く現れるのは、おそらく、アルコールを代謝するスピードが男性に比べて速いからと考えられます。

基本的に女性のほうが、アルコールの鎮静作用のまわりが早いわけですね。

アルコールは主に肝臓で代謝されますが、アルコールによる肝臓の機能低下は、全身の疲労に直結することもわかっております。

肝臓のためにも飲み会はほどほどに。

また飲み会の後にラーメンが食べたくなる理由にも少し触れておきます。

飲酒後に肝臓でアルコール分解が進むと、ブドウ糖だけでなく、カリウム、ナトリウム、アミノ酸、亜鉛、ビタミン群などさまざまな栄養素が低下します。

それにより、そのような物質が総合的に入っている豚骨系や魚介系のラーメンを体が自然と欲するようになるという流れです。

[影響を最小限にする対策]

食事とともに適量を楽しんで、眠る時間にはほとんど抜けているくらいにしましょう。

睡眠を完璧にしたいと思っているなら、禁酒する時間帯を決めて、寝る数時間前には確実にアルコールが身体から抜けるようにすることも大事です。

また、お酒を飲むときは水をたくさん飲むと良いです。

なぜなら、お酒を飲むと、その種類にかかわらず、飲んだ4倍近くの水分が身体から失われることになるからです。

具体的には、お酒を1杯飲むたびに230cc程度の水を飲むと良いです。

お酒を飲んでいる最中もお水とお酒を1:1で飲む大人の飲み方もオススメ。

また、水を一緒に飲むことを心掛けるだけで、二日酔い防止にもつながります。

晩酌がどうしてもやめられないという人は、飲む前にお水を飲む。

これを徹底してみてください。

また、寝る間際にお酒を飲むなら、ベッドに入る前にトイレに行く時間をたっぷりとるようにもしてみてくださいね。

起床後にスポーツドリンクで水分補給する方法もあります。

水よりも、体内に吸収されやすいスポーツドリンクがオススメなのは、糖分がアセトアルデヒドの分解に役立つためです。

自分の健康を保ち、仕事で結果を出したいと思うなら、飲み会は減らしていくのが得策ですかね。

《喫煙が睡眠にもたらす影響》

ニコチンには覚醒作用がありますので、吸えば、目が冴えてきてしまいます。

また、副流煙により喫煙者の周囲にいる家族なども、いびきをかく確率が高まる傾向にあることもわかっています。

本人だけでなく、家族の健康も脅かす喫煙。

できれば禁煙したいものですね。

《その他の睡眠前のやめるべき悪習慣》

[寝る前の歯みがき]

就寝前の歯磨きはぐっすり眠るのを妨げる危険性をはらんでいます。

なぜなら、歯茎が刺激されると、メラトニンの分泌量が減るためです。

ですので、理想なのは、就寝1時間前までに歯みがきを終えておくこと。

これを逆手にとり、昼過ぎにやってくる猛烈な睡魔を少しでも遠ざけたいのであれば、ランチの後に歯磨きをする習慣をつけるのもいいかもしれませんね。

[寝る前の余分な水分摂取]

いちばんやってはいけないのは水分を摂りすぎること。

先程もお伝えしましたが、水分の中でも、極力控えたいのはお酒になります。

【まとめ】

夜食が睡眠にもたらす影響

・就寝時刻に近すぎる食事を習慣的に行うことは、体内時計に差し障るリスクがある

・満腹になると、胃や腸など消化管の活動が活発になり深部体温が下がりにくくなるため寝つきや睡眠の質が悪くなる

・夜遅くの食事は、胃酸分泌を促進して、逆流性食道炎を引き起こす一因となる

・対策

 ;・夜ごはんは「腹八分目」を目安に、消化に負担がかかる肉類や揚げ物はなるべく避け、魚や卵、豆腐などでタンパク質をとる

  ・就寝3時間前までに、脂肪分の少なめのものを、腹八分目程度に抑えておく

  ・どうしても小腹が空いたら、新鮮な果物やナッツ類などを少量食べる

飲み会が睡眠にもたらす影響

・アルコールは、現在分かっているかぎり、もっとも手強いレム睡眠の敵なのです。

・アルコールの副作用

;・睡眠中にアルコールが分解されることによって交感神経が優位になり、身体も脳も休息しづらくなる

・首回りや気道周辺の筋肉の弛緩を促し、いびきの原因をつくる

・アルコールは上気道内の筋肉の正常な緊張を阻害する

・アルコールはレム睡眠を大きく阻害することも明らか

・アルコールの影響は女性の方が受けやすい

 ;アルコールの影響が女性のほうの睡眠に強く現れるのは、おそらく、アルコールを代謝するスピードが男性に比べて速いから

・対策

 ;・禁酒する時間帯を決めて、寝る数時間前には確実にアルコールが身体から抜けるようにする

  ・お酒を飲むときは水をたくさん飲む

  ・飲み会への参加を減らす

喫煙が睡眠にもたらす影響

・ニコチンには覚醒作用がある

・副流煙により喫煙者の周囲にいる家族も、いびきをかく確率が高まる

その他の睡眠前のやめるべき悪習慣

・就寝前の歯磨きはぐっすり眠るのを妨げる危険性をはらんでいる

;歯茎が刺激されると、メラトニンの分泌量が減るため

➝就寝1時間前までに歯みがきを終えておく

・寝る前の余分な水分摂取は控える

【クイズ】

Q1:夜食は睡眠の質を低下させるが、より大きな影響を及ぼす可能性がある食事内容として最も適しているのはどれか。

 ①糖質が多い食事 ②脂質が多い食事 ③タンパク質が多い食事

Q2:どうしても小腹が空いたときに食べるものとして不適切なものは以下のうちどれか。。

 ①キウイ ②ナッツ ③アイス

Q3:就寝直前の行動として避けるべきものは以下のうちどれか。

 ①禁酒 ②禁煙 ③歯みがき

回答

Q1の正解:②

 これは逆流性食道炎に関してですね

 脂肪分の多い食事や食べ過ぎは、下部食道括約筋を緩ませ、その筋肉の境目を通じて胃液が逆流を起こし、食道に炎症を起こしてしまいます

Q2の正解:③

 どうしても小腹が空いてしまったら、新鮮な果物やナッツ類を食べるようにしましょう

 決して加工食品は食べないように

Q3の正解:③

 就寝前の歯磨きはぐっすり眠るのを妨げる危険性をはらんでいるため、就寝1時間前までに歯みがきを終えておくようにしましょう

今回は、「NG行動編」として夜にやってはいけないことをみてきました。

次回からは、「モーニングルーティン」を見ていきたいと思います。

『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』

参考文献

『よく眠るための科学が教える10の秘密』リチャード・ワイズマン著

『スタンフォード式 最高の睡眠』西野 精治著

『賢者の睡眠 超速で脳の疲れを取る』メンタリストDaiGo著

『一流の睡眠』裴 英洙著

『睡眠こそ最強の解決策である』マシュー・ウォーカー著

『世界の最新論文と450年企業経営者による実践でついにわかった 最強の睡眠』西川 ユカコ著

『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』ショーン・スティーブンソン著

『最高の体調』鈴木 祐著

『ぐっすり眠る習慣』白濱 龍太郎著

『世界最高のスリープコーチが教える 究極の睡眠術』ニック・リトルヘイルズ著

『Sleep,Sleep,Sleep』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著

『最高のリターンをもたらす超・睡眠術 30のアクションで眠りの質を高める』西野 精治著 木田 哲生著

『不老長寿メソッド 死ぬまで若いは武器になる』鈴木 祐著

『眠る投資 ハーバードが教える世界最高の睡眠法』田中奏多著

『熟睡者』クリスティアン・ベンディクト著 ミンナ・トゥーンベリエル著

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