GI値とAGEについて

食事

今回は、前回出てきました「GI値」とそれに関係する「AGE」についてみていこうと思います。

≪GI値≫

GI値とは、食後血糖値の上昇度を示す指数のこと

数値が高いと、消化・吸収が速く、血糖値を上げやすい食品ということになります。

血糖値を上げやすいということは、糖化も招きやすい食品ということになります。

もちろん、糖を脂肪として蓄える働きがあるインスリンが大量に分泌されますので、太りやすい食品とも言えますね。

※糖化とは、体内のタンパク質が過剰摂取で余った糖と結びついて劣化する現象で、老化を促進させるAGEを産生します

AGEの蓄積は、認知症や糖尿病、動脈硬化などの危険因子となり生体に悪影響を及ぼすと言われています。

AGEに関しては、この後、詳しく見ていこうと思います。

食事のGIが2型糖尿病をはじめとする数々の疾患の発症に対して有意な関連を示すという報告は相次いでおります。

食後高血糖に端を発する生活習慣病の予防に対して大きな意味を持つGI値に関しては、しっかり勉強しておく必要がありそうですよね。

GI値による分類

GI値は食品ごとに数値で表され、それにより低GI・中GI・高GIの3つに分類されます。

低GI値:55以下

中GI値:56-69

高GI値:70以上

では、どんな食品がGI値が低くて、どんな食品がGI値が高いのでしょうか。

以下に分類したものを示します。

《米・麺・パンなど》

低GI:そば、スパゲッティ、押し麦、春雨、ライ麦パン

中GI:玄米、コーンフレーク、パンケーキ、クッキー

高GI:白米、パン、餅、煎餅、粥、赤飯、バターライス、うどん、ドーナツ

≪肉・魚など≫

低GI:牛肉、豚肉、鶏肉、えび、いか、たこ、鮭、サバ、さんま、豆腐、納豆、卵

中GI:あずき

高GI:

《果物》

低GI:りんご、イチゴ、メロン、グレープフルーツ、みかん、梨、キウイ

中GI:パイナップル、柿、ぶどう、バナナ、スイカ

高GI:果物ジャム、缶詰

《野菜・イモ・豆類》

低GI:葉物野菜、大根、ブロッコリー、ピーマン、トマト、きのこ類

中GI:さつまいも、栗

高GI:じゃがいも、里芋、長芋、人参、とうもろこし

《乳製品》

低GI:牛乳、チーズ、ヨーグルト、バター、無調整豆乳

中GI:アイスクリーム

高GI:練乳

※本やサイトによって、この分類はさまざまでしたので、参考程度にしていただけるとありがたいです。

低GI食選びのポイント

・ポイント1:でんぷん質の低い野菜を選ぶ

・ポイント2:食物繊維が豊富なものを選ぶ

・ポイント3:穀物は精製されていないものを選ぶ

GI値を緩やかに上げるポイント

・ポイント1:食物繊維と一緒に摂取する

※海藻やきのこ類などに多く含まれる水溶性食物繊維は糖を包み込み、吸収しにくくすることで、血糖値の上昇を緩やかにする効果がある

・ポイント2:食べる順番を意識する

※野菜などの食物繊維が豊富なものから食べるようにする

・ポイント3:お酢を利用する

※酢に含まれるクエン酸や酢酸も糖の吸収を抑え、血糖の上昇を緩やかにする

・ポイント4:よく噛む

※噛む回数を増やすと、同じ食べ物でもGI値を低く抑えてくれる

・ポイント5:3食を規則正しく食べる

※1食抜いた後にまとめて食べると血糖値は上がりやすくなるので、食べる時間と量を調整する

・ポイント6:炭水化物主体の献立を多くしない

※白米や食パンなどの炭水化物は高GI値なものがほとんどのため、タンパク質や脂質の量にも注目し、バランスのよい献立を考える

≪AGE≫

AGEとは終末糖化産物(Advanced Glycation End Products)、すなわち「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のことです。

AGEは強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。

また、細胞を攻撃し、炎症を引き起こすと言われています。

実際に、AGEが血管に蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞、骨に蓄積すると骨粗鬆症、眼に蓄積すると白内障の一因となり、全身疾患を引き起こし得る物質なのです。

このAGEですが、体内に蓄積されるのは2通りあると言います。

1つは体内で合成するもの。もう1つは食べ物から摂取するもの。

体内で作られるAGEですが、血中のブドウ糖が過剰になると、タンパク質と結びつき、体温で熱せられ「糖化」が起きます。

食べ物から摂取するものとしては、甘い焼き菓子なんかが想像しやすいかなと思います。

お菓子の表面のこんがりキツネ色になっているところが「糖化」したところになりますね。

つまりは、血糖値が高いほど、体の中で糖とタンパク質が結びついて多くのAGEが発生し、AGEを多く含む食べ物を頻繁に食べると、それだけで蓄積量が増えていくということです。

全身疾患を引き起こすAGEを蓄積しない生活習慣が大事ですね。

【まとめ】

・GI値とは、食後血糖値の上昇度を示す指数のこと

・低GI食選びのポイント

;ポイント1:でんぷん質の低い野菜を選ぶ

ポイント2:食物繊維が豊富なものを選ぶ

ポイント3:穀物は精製されていないものを選ぶ

・GI値を緩やかに上げるポイント

;ポイント1:食物繊維と一緒に摂取する

ポイント2:食べる順番を意識する

ポイント3:お酢を利用する

ポイント4:よく噛む

ポイント5:3食を規則正しく食べる

ポイント6:炭水化物主体の献立を多くしない

・AGEとは「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のこと

・AGEが蓄積することで引き起こされる全身疾患

;血管に蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞

 骨に蓄積すると骨粗鬆症

 眼に蓄積すると白内障の一因となる

・AGEは、体内で合成されるものと、食べ物から摂取するものがある

【クイズ】

Q1:GI値とは、食後血糖値の上昇度を示す指数のことである。〇か×か。

Q2:AGEとは「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」のことである。〇か×か。

Q3:GI値もAGEも糖質が関係している。〇か×か。

回答

Q1の正解:〇

Q2の正解:〇

Q3の正解:〇

今回は、GI値とAGEに関して簡単にまとめてみました。

本やサイトによっては分類が若干違うところもあるかと思いますので、参考程度に使ってみてください。

次回は、食への意識を高めていこう!みたいな内容になってますので、よろしくお願いいたします。

『健康情報を手に入れて、今日も健やかに楽しく過ごしていきましょ~。ではまた。』

【参考文献】

『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』満尾 正著

『食欲人』デイヴィッド・ローベンハイマー著

     スティーヴン・J・シンプソン著

『食事のせいで、死なないために』マイケル・グレガー/ジーン・ストーン著

『人生が変わる 神レシピ』メンタリストDaiGo/つっしー著

『一生リバウンドしないパレオダイエットの教科書』鈴木 祐著

抗酸化による老化防止の効果 | 健康長寿ネット
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『EAT-最高の脳と身体をつくる食事の技術』ショーン・スティーブンソン著

『死ぬまで若々しく健康に生きる老けない食事』スティーブン・R・ガンドリー著

『世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』アイザック・H・ジョーンズ著

『細胞が生き返る 奇跡の「脂」食革命』ジョセフ・マーコーラ著

「食品のGI値」を活用し、健康な体をつくりましょう! | 山梨県厚生連健康管理センター
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